AIが華やかなりし頃(今でもそうだと考えている人もいるが)、次はリコメンドだと言うのが決まり文句だった。彼ら(大体は数学者)からすれば、「エキスパートシステム」が出来るのだから、統計処理(もう少し複雑だが)のアプローチでリコメンドなど行えると踏んだのには訳がある。考えてみたら物を売るための仕組みとしてマーケティング手法があるのだから同じアプローチで上手く行くと考えていたのだ。
勿論そのまま使ったのでは沽券に関わるので、「ファジィ」(人間の論理は曖昧なので、決め打ちではなく集合として捉えようと言う考え方)だの「ニューラルネットワーク」(神経細胞の成長・学習過程を数学的にモデル化したものだが、パターン認識位にしか生かせなかった)、更には「サポートベクターマシン」(ここ迄来ると人間の考える名前ではない)と勿体ぶった理論を元に単なる、統計処理よりも数段高級な処理を行わせた訳だが、要は人間がどう行動するかがわからなかったので人間の判断結果を統計処理して一番多いパターンが解だろうとしただけの話である。
人間なんていい加減なもので、人工知能のお奨めを間違いないと考える(占いを信じるような人なら当然だ)人が大半なので、そう大きく外す事はない筈なのだが、それ位主体性の無い人達というのは、付和雷同する人達であるために実は大きくブレるという問題を含んでいたのだ(いい加減な連中の考えを基準にしているのだから、そもそもいいかげんな解だと気付くべき)。そんな理論でいくら解析してもリコメンドなど行えないのは小学生でも気付くべきなのだが、数学者は世の中の人達は自分と同じように物事を考えていると信じていたのである。
心理学などを学ぶと疑い深くなり、そもそも人間はちゃんと物を考えているのだろうかと疑問に思ったりする(私だけだろうか?)。もしもあるとすれば、かなりぐちゃぐちゃな状態(渾沌)で、本人が一番自分を分かっていない状態だろうな〜と...
結論:リコメンドエンジンを作りたかったら心理学(数学よりの認知心理学は駄目ですよ)を勉強した人間不信の人を採用しなければきっと上手く行かないだろう。何が言いたいかと言ったらクビになったら雇ってねと言うだけの話だったりする。
水曜日, 12月 24, 2008
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