水曜日, 11月 28, 2012

シェアが意味を持たない世界もある

スマホの世界はAndroidの方がシェアが多いのでAppleの時代は終わったと思い違いをしている人もいるようだが、同様にタブレットもこれからはAndroidがiPadを追い抜くなどとマスメディアは提灯を掲げている。そうなって国内の青息吐息のメーカーが生きを引き返すような事があるのならば、それも良い事なのだが、そこで名前が上がってくるのは、どうやら世界一の家電メーカーであるらしいSamsungやGoogle御謹製(EMSだが)のNexusやMicrosoftのSurfaceなど外国勢ばかり。電子書籍で完全に影も形もない(作っていても使われていないのだから無いに等しい)状態にある日本製のAndroidタブレットの惨状は記事にさえならない有り様だ。

私の予想通り皆で渡れば怖くないと後先も良く考えずに(自分がNo.1になれると皆考えた)参入したAndroidは、結局一網打尽となった訳だが、それでも懲りずにスマホではダメだったがタブレットで起死回生だと考えているようなので馬鹿に付ける薬は無いとは良く言ったものだと感じる日々である。PCで同じ失敗をしているのに他社のOSをライセンスして組込むと言う轍を踏んだ日本メーカー。超大手のデータ会社も国内のAndroid勢と組んで決済システムを作っていたようなのだが、予想通りにあっという間にiOSのフルサポートへと舵を切って来た。セキュリティの観念がそもそも希薄なAndroidで決済などあり得ないのに旧電々系のIT企業とてを組めばどうにかなると考えていたのだろうが、残念ながらニーズのある企業の方は、まともに使えるアプリもない(全て自製だとどれだけ費用が嵩む事か)上に、セキュリティに穴があり、その上ユーザビリティがいまいちなのだから、どこからも引きが無かったのは明らかなのだ。そこで、後回しでよいと考えていたiOSでの決済が…

結論:最近のシェアは勝った後に後悔する人の数を表しているようだ。iPhoneユーザは次もiPhoneと考える人が大半(中には90%以上と言う調査結果もある)。米国政府機関がiOSデバイス導入に変更しているようにシェアではなくセキュリティの担保があってのモバイルデバイスなのである。

水曜日, 11月 14, 2012

本当にモデルチェンジをするのか?

未だにcellularモデルも正式に発売開始されていないのに、台湾ではiPhone 5Sがテスト製造段階に入っているとの噂が出ているApple。ご丁寧にもiPadやminiさえ3月にはモデルチェンジだと言うのだ。一つだけ考えられるのはSamsung外しのためのモデルチェンジである。そんな理由でモデルのバージョンアップがなされるとは考えられないのだが、全くない話しとも言えないだろう。Samsung製の32nmプロセスのA6からTSMCの28nmプロセスのA6へのモデルチェンジ。現行モデル用のA6もチップ設計はAppleオリジナルで製造をSamsungに請け負わせているだけ。ここでA6をバンプアップしたりA7搭載の次期iPhoneを出してくる必要が本当に有るのだろうか。同様にA5X搭載のminiやA7のiPadも時期尚早な気がする。

結論:来月からテスト製造を開始すると噂されているiPhoneやiPadは、CPUやディスプレイ(IGZOを追加)の製造元を切り換えるマイナー修正版と考える方が妥当性が高い気がする。勿論、ニューモデルが出てくる可能性がゼロではないが、そこまでしなくても十分にSamsungに対抗可能なのだ(シェアを伸ばすのではなく十分な利益が出せると言う意味)

タブレットの棲み分け

スタートメニューをなくしたせいで辞めさせられたのではないのだろうが、Appleのフォーストルを追うようにMicrosoftのソノフスキーも出る事になってしまった。無理矢理Windows PhoneのUIをWindowsに統合しようとした戦略の間違いは置いておくとしてもタブレットとPCを同じジャンルに括ろうと言うのは大きな間違い。ファイルの互換性以外で大して共通項の多くないタブレットとPCはやはりきっちりとわけるべきなのである。と、前振り以上に長い間更新をしていなかったのは、ネタが無かった訳ではなく単純に怠けていただけなのだ。

と言う訳で今回はMicrosoftも漸く加わってきたタブレットの棲み分けについて書いてみようと思う。

Windows RTタブレット:どうやらMicrosoftの期待通りには売れていないらしいSurfaceを代表とするWindows RT搭載のタブレットが売れない理由は対応するアプリケーションの圧倒的な少なさ。日本マイクロソフトのエバンジェリストの人もアプリが殆どない今がアプリを作るチャンスですと開発社に呼びかけるくらいなので直ぐに売れないのは仕方がないだろう。そうは言っても痩せても枯れてもビジネスを牛耳ってきたMicrosoft。Officeがあればどうにかなってしまうだろうと。その上ADとの連携など社内で使うには最強のタブレットなのではないだろうか。勿論個人が使って楽しいかはあずかり知らぬが。【用途】ビジネス全般
Androidタブレット:Androidタブレットのシェアを大きく見せるためにKindleなどの特定用途専用機をカウントするのも今更なのだが、いつになってもAndroidタブレット用のアプリが大して出てこないのは「ニワトリが先か卵が先か」以前に、Androidフォン用のアプリ市場が全然商売にはならないと言う現実の方が大きいのは間違いない。タブレットだけではなくスマホもそこそこ以上に商売になっているのは一社と言う状況は今後も変わらず(Samsungが死ねば他のどこかが独占と言う意味、ずっとSamsungが勝ち続ける保証はどこにもない)。タダに目が眩んで我も我もと雪崩を打って参入した日本メーカーの惨状はご存知の通りだ。さて、そんな状況のAndroidに真剣に取り組むのであれば脇が甘いOSを汎用として使うなど狂気の沙汰。Amazonの用にカスタマイズしてAndroidの存在を見えないようにした上で利用するのが得策なのは間違いない。フューチャーフォンの組込みOSとして失敗したJavaよりは色々な事が出来そうなAndroidなのだから汎用ではなく組込みOSとして使う端末を出すべきだろう。決して皆が同じ土俵で戦うような事はするべきではないのだ。特定用途以外でもう一つのAndroidタブレットの生きる道は開発者などの特定のユーザ用。自分専用の用途で動かす特定デバイスと考えればiOSではあり得ないアドバンテージを持っているのは確かだ。【用途】電子書籍リーダーのような特定用途専用機を作るのがベスト。但し、既にKindleがあるのだから電子書籍リーダーを出すのは無意味。誰も出していないデバイスを作りましょう。
iOSタブレット:既存のPCに置き換わるNext PC。個人ユースからビジネスユースまでをカバー可能。専用のアプリも既に数多く存在するし、周辺装置の対応もMacのように徒花扱いではない。国内のサービスでさえiPadに対応しない事が死を意味すると理解されているようで、半年前までAndroidしか対応していなかった(国内メーカーとの連携で?)ソリューションも今はAndroidの開発を送らせてもiPad対応を急ぐ状況になっている。【用途】どんなものにでもOK
Windows 8タブレット:Windowsタブレットと括ってしまうと焦点がぼけてしまうので敢えて別立てにするが、あってはならないタブレットがWindows 8タブレット。フル8とRTでは同じアプリ(バイナリレベルで)が動かないにも関わらず一緒のOS(モードは違う)の中で使わせようと言うのがそもそもの間違い。ユーザが好きな方を選べると言うが、使い方によってUIが自動的に選択される(キーボード無しはRTモード、キーボードがあったらフル8)のでなければ混乱を招くだけなのだ。【用途】ヌエのような存在なので際物以外のなにものでもない。

結論:私が書くのだから当然の結果なのだが、誰にでも勧められるタブレットはiPad。今は大きいのも小さいのもあるので目的に応じて使い分けるのである。1年1モデルのパターンを崩したのだけは頂けない。