火曜日, 6月 19, 2018

米朝首脳会談は成功だったのか

一度は中止になりもうこれまでかと思われた米朝首脳会議はつつがなく終了した。トランプは譲歩しすぎだなどと文句を言っている連中もいるが、揺さぶりを掛けて独裁者を引っ張り出すことに成功しただけで十分成功だったと考えるべきだろう。そもそも中止を言い出したのはトランプだが、その理由は既に予定されていた米韓合同訓練実施に対し北朝鮮が文句を言って来たから。そちらがその気なら階段は中止だと宣言。慌てた韓国の文大統領が仲介となって交渉した事が功を奏したと考えている輩もいたようだが譲歩を引き出したのはトランプであり会談中止は互いに繰り出したジャブだったのである。オバマ大統領であればアメリカから会談中止を言い出す事はなく中途半端な譲歩の上、最終的に非核化を進展させる事が出来ずじまいだったろうが誤魔化しがあれば軍事オプションを行使する考えのトランプだからこそ交渉するに値すると判断され首脳会談の実現に漕ぎ着けたのだ。

腹違いの実の兄を殺害し、叔父も処刑した事を受けて未だに金正恩を基地外だと考えている連中もいるし私もオバマ政権時代はそのように考えていたが、トランプが大統領になって以降の金正恩を見ていてブラフを仕掛けるリアリストと評価が変わった。同様に未だに何を考えているか分からない阿呆だとトランプを思っている連中もいるがこれは明らかに認識が間違いっている。トランプも空理空論に生きる政治屋ではなくビジネス世界を生き延びて来たリアリストなのである。

まだ非核化が始まってもいないのに米韓の共同軍事演習は中止する、在韓米軍を撤退させると言う発言に韓国は慌てふためいているのかもしれないが少なくとも現階段で即時撤退をうたったわけでも無く騒ぐような事態では無いのだ。ただし、北朝鮮が核兵器を段階的に破棄しアメリカとの国交を樹立となり親米国家に代わってしまうと韓国のプレゼンスは一気に消え去る可能性はある。休戦中に過ぎない北朝鮮の侵攻を食い止めるための防波堤としての役目が不要となれば李朝時代と変わらずその時々で中国やロシアに色目を使って同盟国であるアメリカに対して裏切りと取れることを平気で仕掛けてくる韓国との距離を置くのは合理的である。

結論:中国の北朝鮮政策は基本的に生かさず殺さずだったからのlいた朝鮮の核兵器開発。交渉に応じれば経済成長を支援するとの確約が得られるなら取引に応じるのは至って真っ当な考えなのである。

金曜日, 6月 15, 2018

AppleとPixar

AppleとPixarはどちらもSteve Jobsが創業者だと言う事を知っている人は多いと思う。そんなAppleとPixarの浅からぬ関係がWWDC 2018で詳らかになるとは思いもしなかった。昨年のWWDCで発表されたAnimojiのキャラクターの印象はまるでPixarじゃないか(黙って似せたなら問題だと)と思ったのだが、今年のWWDCでAppleがキャラクターイメージをパクったわけではなくPixarと一緒に開発していたことがハッキリとしたのだ。

AppleのARのベースとなるデータファイルはPixarのUSDをベースとしたUSDZフォーマットとなり、自由にアバターを作成できるMemojiは、アバターを作ってみれば分かるがそのままPixarのアニメに出て来ても違和感がないくらいにPixarのキャラクター風になる。Samsungは画像認識技術を使って本院ベースのアニメ風のアバター(大して似ていないのに不気味)と言う間違った選択をしたのに対し、Appleはより親しみを感じてもらえるものにするためにPixarと手を組んだわけである。

実際の開発がいつ始まったかは定かではないが、TimがこれからはARだと宣言する前にAppleとPixarは共同でARKitのベースとなる3D技術の開発を始めていたのは間違い無いのである。GoogleにしろMicrosoftにしろARを現実世界に溶け込ませるには専用のハードウェアが必要とだと考えて開発を進めているのをよそに、Appleは処理速度さえ追いつけばARはソフトウェアだけで解決できる世界だと考えていたのは間違いない。長い開発期間と費用をかけて来たTango Projectは動作可能なデバイスが揃う前にARkitの前に討ち死に、水平面しか検出できないARKitは子供騙しに過ぎないと嘲笑っていたのも束の間、丸一年を経てバージョン2となったARKitは3次元空間をカメラで正しく錦できるだけではなく、そこに表示するコンパクトなデータファイル形式さえ用意して来たのだ。GoogleもTangoを捨て去ってARCoreを出して来たが未だに動作可能なデバイスが限られ絵に描いた餅に限りなく近い有様だ。その上、仕様上はARKitよりも凄いのだが実際はARKitと比べてお粗末な状態なのだ。

結論:創業者が同じなので反目し合っているなどとは誰も考えていなかったと思うが、ここまで密接に協力し合っているとも思わなかったAppleとPixar。それが明らかになったWWDC 2018だったのである。

水曜日, 6月 13, 2018

実り多かったWWDC 2018

通常ならWWDC前に何が発表されるかの予測を書くところだが、今回はハードウェアの発表がないとわかっていたので事前に何も書かなかった。去年のように沢山のハードが発表されるなどと妄想していたおめでたい連中もいたようだが、昨年撒かれた種がどう育ってきたのかを目の当たりにする中身の濃いWWDCだったのである。

昨年のWWDCの発表を受け、GoogleがTango プロジェクトを捨てる結果となったARKitは一年の時を経て2.0となりARの共有と言う次の段階へと進化した。GoogleもARの共有は織り込み済みなのだがWWDC初日にダウロード可能になったiOS 12のベータで直ぐに確認できることとは大きい。対応する製品はARKitが動作するA7搭載であることも重要なポイントである。ARKItの発表を受けて慌てて発表されたGoogleのCoreKitは未だに利用可能なデバイスはわずかでありiPhone 7以降が対象となるAppleに大きく水を開けられたままなのはお笑いぐさである。

そしてARに関してもう一つの大きなポイントはPixarとのコラボレーションでリリースされたオープンファイルフォーマットの「usdz」の発表である。iOS 11上では未サポートだがiOS 12のベータのインストールされているデバイスならば「usdz」フォーマットのファイルはSafariで開kいARボタンを押すだけでカメラを通した現実世界上に3Dモデルを自由に配置することが可能になる。簡易とは言えAR体験に専用のアプリを作る必要がないと言うのは非常に大きなメリットなのだ。

昨年発表されたCoreMLは、外部のシステムで作成したモデルを利用するレベルであったが、CreateMLを使うことでXcode上でMachine Learningモデルを作れるものに進化した。現状作成できるモデルは画像と自然言語に関するものだが、これはクラウドベースのMLでも同じこと。ローカルのMac上でMLモデルを簡単に作れることも大きなアドバンテージと言えるだろう。

他にもSiriのShortcutsなど色々と発表があったが、全体を俯瞰して分かることはクラウドに個人情報を投げることなくローカルで処理を完了させるエコシステムの構築を着実に進めていることである。もちろんAppleはローカルの環境だけで全てが完結できるなどと考えているわけではないが少なくとも個人情報を野放図にクラウド上に渡してしまうような真似はしたくないと意思表示したのだ。

結論:昨年撒かれた種が着実に育っていることを知るWWDCとなったのである。