月曜日, 6月 24, 2019

Appleの失敗すると言われていたものたち

既に根拠がないと3月にIDC持ち出したiPhoneの販売数が30%も減少したと言う数字を持ち出してAppleはもうダメだと言う記事を何本も上げたAxiosをAppleInsiderの論説が批判していたが、未だに根拠なくAppleをDisるのを楽しみにしているジャーナリストはたくさん存在する。そのような論説はsteve復帰以前の本当に潰れそうだった時代ならApple信者でも首肯して当然だったが、iPhoneの売上が金額にして17%落ちる中MacやiPadの売上、そしてサービスが大きく伸びている現状を見てAppleはもうダメだと決め付けるのは大人気ないと言わざるを得ない気がするのだ。と言うわけで今回はIT業界にたむろする訳知りの方々(過去の他社を根拠にAppleを評価する人達)の見当違いの数々を列挙してみたいと思うのである。

失敗すると言われたものたち
その1:NeXT買収
汎用のアプリもまともにない、時代遅れのUNIXベースのNeXTとMac OSの統合など絵空事だと、かのビル・ゲイツも宣っていたNeXTの買収。OS Xとして確固たる位置を確保しただけでなく、その後のApple製のOSの基盤となる
既にアプリの存在する旧システムとの互換性を確保しながらOS Xに移行するなど確かに他のPCメーカーなら無理だったかもしれないが、平気で互換性を無視するのがAppleだと言われながらエンドユーザーが意識する事なくいつの間にかOS Xへの移行を完全に終了しただけでなくVistaやWindows 8の失策を誘発する位の完成度の高いOSに育て上げることに成功。

その2:iMac
フロッピーがない、SCSIがない、RS422がない、Apple独自のADBさえない、USBポートしかない、こんなもの売れる訳が無いとケチョンケチョン批判された初代iMac。カラフルにしただけで売れるならPCをいつでも赤く塗ると宣ったのもビル・ゲイツ。iMacのヒットによりPCだけでなく家電製品までトランスルーセントにすれば売れると勘違いした製品が山のように世に出てきたが、その後iMacはデザインコンセプトを変えながら現在もバリバリの現役。
iMac登場当時一般的になり始めていたメールやWeb閲覧などのインターネット接続が目的の人にとってフロッピーや余計なポートは必須ではなかったことを証明。iMacのデザインコンセプトを変える度に見た目を中途半端に模倣した製品が登場したがどれも討ち死にしてしまった。

その3:iPod
5万円近くするデジタルプレイヤーを買うユーザーなどApple信者以外に世の中にはいないと馬鹿にされたiPod。ポータブルCDプレイヤーから始まり当時各社は主力商品としてMDプレイヤーをラインナップ。一方デジタルメモリープレイヤーも存在したがPCを中心としたガジェット好き向けの製品。そんな中1,000曲以上の曲を持ち歩く奴はいないと言われていたiPodが発売開始。初代発表当時はFirewireポートを持つMacを持っている人以外には無用の長物に過ぎなかったがWindows対応で一気に人気製品に。iTunes StoreがスタートしたことでMDプレイヤーの息の根を止めただけでなく、後続のデジタルプレイヤー全てを叩きのめすことになった。

その4:Apple Store
GatewayやDellなどネット通販で成功したPCメーカーが直営店経営に失敗した中で始まったApple Storeも大方の業界の予想は失敗するだったが、どのように使うかを知ってもらう形の店作りによって大成功を収める。その後、Microsoftなども直販の店舗展開をしたがお世辞にも成功したと言える状態には未だになっていない。一方のApple Storeは坪当たり売上は現在も全米一を誇っている、

その5:iTunes Store
AppleがiTunes Storeを始める以前にも音楽のダウロード販売サービスは数多く存在した。ガラケーと言う独特の進化を遂げていた日本では、着メロ、着うたとキャリア縛りではあるが確実に利益を上げているサービスさえ存在した。そんな中頭打ちになってきたCD販売に変わるものとしてレコード会社やオーディオメーカーを中心に自社独自の楽曲サイトがスタートしたが視聴契約を打ち切れば聴くことの出来なくなるストリーミングサービスばかり。曲の所有が可能なiTUnesが音楽好きの間でデファクトとなったのは当然の結果だった。サブスクリプションが主流となりダウンロード販売は完全に縮小したためi Apple Musicとして健在。

その6:iPhone
携帯電話を知らない素人のAppleは1年持たない、500ドルもする携帯など誰が買うのだと批判された初代iPhoneが登場したのは2007年。iPhone登場以前のスマートフォンを比較対象にキーボードがなくGMSでしか使用できなかった初代は物好き用のスマホだったかもしれないが、あっと言う間にスマートフォン市場を作る形で携帯市場を圧倒。開発当初見た目がWindowsフォンと変わらなかったAndroid端末もiPhoneのデザインを模倣せざる負えない事に。出荷台数ではAndroid陣営が圧倒する形が続いているがハードだけではなくアプリ市場もAppleが圧倒的な市場を握っているのは登場時から変わらないままである。

その7:iPad
タブレットなんて売れないが業界の常識だったが常識を覆した。タブレットをPCの版中と捉えるカウントならAppleは世界最大のPCメーカーと考えられる状態がずっと続いている。

結論
その後に発表されたApple WatchやAirPodsは流石に失敗するとまで言われることは無くなったが、発表当初失敗すると言われた製品は未だに健在どころか市場をリードしてるとさえ言える。それまで市場と呼べる規模ではなかった製品市場を作り出してきた Appleからイノベーションが消えたはかなり前からの常套句だが、それは失敗するとDisれなくなったからなのだろうと考える今日この頃である。