木曜日, 3月 31, 2016

鴻海とシャープの話

鴻海と言えば中国本土でiPhoneを組み立て製造しているFoxconnが真っ先に浮かぶので中国の企業だと思われそうだがその母体である鴻海はれっきとした台湾の企業。ネット上には鴻海の創業者は台湾人ではないのであり済ましだという話もあるが資本そのものが台湾ベースであることは間違いないし人件費の上がってしまった中国からインドに製造の拠点を移しているところから別に中国のために動いいているわけではないことは間違いなさそうだ。

そんな鴻海がシャープを買収したのでシャープの持つ技術が中国に流出してしまうと騒いでいる馬鹿がいるがシャープで使い物になる技術は、佐々木相談役の鶴の一声でSamsungに技術供与された時に流出を終わっていたのではないだろうか。最初の頃は歩留まりも悲惨な状態でやっぱり韓国製はダメだねと鼻で笑っていたが国内メーカーも多くの優秀なエンジニアを高給を餌に引き抜かれあっという間に提携していた天下のSONYがSamsungからパネルを買うことにさえなってしまったのはそのせいなのではないだろうか。

話が脱線してしまったが鴻海が本当に求めているのはシャープの開発技術ではなく製造技術だろうと踏んでいる。その証拠に亀山の製造ラインをすでに過去に入手している。国内メーカーからシャープは嫌われていたという厳然たる事実はあるがPanasonicがシャープを救済しなかった最大の理由はシャープから得られる開発技術と不要な製造ラインを天秤にかけ価値がないと判断されたからではないだろうか。

結論:繰り返しになるが鴻海はシャープの特許よりも製造技術が欲しかったのである。

水曜日, 3月 30, 2016

最初にタブレットを作ったのはAppleではありません

アラン・ケイが理想のパーソナルコンピュータであるダイナブックを提唱したのはCPUにマイクロプロセッサーを使ったマイコンが登場する前の 1972年。ダイナブックはフラットディスプレイにキーボードを装備したものであったがその形はまさにタブレット型。Appleが実際にそれに近い形のタ ブレットをリリースしたのは2010年なので40年近くを要したのだが、タブレットそのものはその何十年も前から死屍累々。iPadよりも遅かった Androidは問題外としてMicrosoftは何度となく挑戦を続けその度に失敗を重ねてきた。

iPadが最初のタブレットなどと勘違いをしたのでは草葉の陰に眠るタブレットがあまりに不憫なのだ。というわけで死者を弔う気持ちを込めて過去のタブレットを…

タブレットの歴史
1970年代前半:アラン・ケイが論文で正式にDynabook構想を
1980年代後半:steveを追い出したジョン・スカリーがKnowledge Navigatorを提案。当時の技術からしたら妄想の世界だったのだが、その後Appleは資金を投入。
1991年:PC 用ではないタブレット用のOS、PenPoint OSを搭載したPenPointをリリース。PenPoint OSはその後AT&Tのタブレットでも使われたがWindowsのベーパー戦略に敗北?実際はノートPCに勝てなかっただけでは。 MicrosoftがGoに対抗したとしか思えないWindows for Pen Computiingを。ベースはWindows 3.1でマウスをペンに置き換えた代物。後にWindows 95ベースの2.0となるが仇花に過ぎず。
1992年:IBMがWindows for Pen ComputingのタブレットPCをリリース。
1993年:狭義ではタブレットではないがAppleがNewton Messagepadをリリース。ミニ、ミディアム、ラージの三種が開発されたがタブレットに当たるラージは製品化に至らず。タブレットは後にスピンアウトしたGeneral Magicに。
1990年代後半:Apple がPDAを出したからか各社タブレットではなくPDAに注力。Palmが一躍脚光を浴びるがガジェット好きのオモチャの域を脱すことはできなかった。 MicrosoftはポケットサイズのデバイスにWindowsをと考えWindows/CEを。小さいものは使い物にならないと実証してくれた。
2002年:MicrosoftがWindows XPベースのWindows XP Tablet PC Editionを発表。Windows PC各社が対応のタブレットPCを。タブレット専用のOSではない上高価格だったので一般ユーザーが争って購入することはなかった。
2006年:マウス代わりのスタイラスペン無しでも操作可能なタブレットPCが登場。マウスが指に変わっただけの代物。
2009年:2007年iPhoneの登場でにわかにマルチタッチ対応が必須となりWindows 7ベースのタブレットPCが登場。あくまでPCなので普通のPCよりも使いやすく赫々を安くは望むべくもなくメインストリームにはなりえなかった。
2010年:iPhone OS(現iOS)を拡張したOSを搭載したiPad登場。タッチインターフェイスだからこそのUIをベースにした本当のタブレットが登場。価格もタブレッ トPCでは考えられない低価格だったこととiPhoneのアプリが動くことから一気にタブレットが一般ユーザー市場に広がった。

結論:例 えそれがキーボードがないPCに過ぎなかったとは言えMicrosoftの方がずっと昔からタブレット型のデバイスを出していたのだ。問題は価格が高かっ た上に単なる使い辛いPCに過ぎなかったこと。ユーザーの使い勝手を置き去りにしたのがいけなかったのだが。何でも出せば良いわけではないのだ。

金曜日, 3月 25, 2016

iPad Pro 9.7を買ってはいけない10の理由

誰もの予想通りついに発表されたiPad Pro 9.7インチ。iPad Air3はいつになったら発売されるのだと心待ちにしていた諸兄にとって今回の仕打ちはまさに処刑宣告に違いないだろう。そんなわけでiPhone SE同様に買ってはいけない理由をダラダラと並べたいのである。

買ってはいけない理由
その1:iPad Proの発表で煮え湯を飲まされた人たちが期待していたのは当初噂になっていたiPad Air3。これでA9Xを搭載したiPad Airが手に入ると思っていたのに発表されたのはiPad Proの9.7インチモデル。サイズが一緒なら良いじゃないかという言い訳に耳を傾けるほど心は広くないのである。
その2:半年遅 れだからなのか、それとも取り回しの効く大きさだからなのかは知らないが、あの高価なiPad Proでさえ800万画素のカメラだというのにiPhone 5sと同じ1,200万画素カメラとは如何様なのである。タブレットで4Kビデオを撮るやつなんて世の中にいないぞ。その上画素数だけで騙そうという手合 いさえいるかもしれないというのにFocus Pixelsのオートフォーカス。ふざけるなと言いたい。
その3:バックカメラはそれでも良いかもしれないが今回はフロントカメラも一気に500万画素にアップ。そんなアップに耐えれれない人だって世の中にはたくさんいることをAppleの人間は知らないのだろうか。
その4:iPad Airで使えたらどんなに嬉しいかと羨望の的だったApple Pencilが使える。
その5:iPad Pro 9.7にも専用のSmart Connectが用意されカバーとしても利用可能なSmart Keyboardも用意。Xcodeを使ってアプリを開発したりしないのであればMacなど買うなというばかりの横暴な商品構成。全てを揃えたらMacが 買えそうな金額なんだぞ。
その6:ディプレイサイズはiPad Airと同じなのに周りの光に応じて色や明るさを自動調整するTrue Toneディスプレーを搭載。iPad Airよりもより鮮やかに彩度の高い映像を表示するなどあるまじき行為なのだ。
その7:iPad Proで搭載されそれがどうしたと文句をつけても良いと思っていた4つのスピーカーをいけシャーシャーと搭載。縦位置、横位置関係なく自動で左右の音を振り分けるなど細かい使い勝手を考える時間を惜しんで一円でも安くしたらどうなんだ。
その8:これだけのものを詰め込んでいながらサイズはiPad Air2と変わらず重量も同じ。初代のiPad Airよりも軽くなっているなど反則である。
その9:今回の発表に合わせてiPad Pro 12.9インチにもストレージ容量256Gが用意されたが、いくらメモリが安くなったとはいえMacBookでさえ256Gは高嶺の花。タブレットごときに載せてはいけないのだ。
その10:サイズが全く同じなので今までiPad Air2を使っていた人は今までのお気に入りのケースをそのまま使うことができる。これではケースメーカーは上がったりなのだ。

結論:こ れだけ書いてもiPad Pro 9,7を買ってしまう物分りの悪い人は世の中に多い。メールの確認くらいにしか活用法が見つからない法人ユーザーは黙って価格の安くなったiPad Air2を導入となるのだろうが、高性能なiPad Airの登場を待っていた人にとってiPad Pro 9.7は悪魔のささやき。Apple PencilやSmart Keyboardは必須ではないのに買ってしまう人も多いのだろうな。

iPhone SEを買ってはいけない10の理由

誰もの予想通りついに発表されたiPhone SE。iPhone 5sと筐体は同一で新たに加わったローズゴールド以外ではiPhone SEとは気付かれないだろう。そんなiPhone SEを買ってはいけない理油を並べたいと思う。

買ってはいけない理由
その1:iPhone SEに搭載されているチップは他のスマートフォンと比べて見劣りすることのないA9。何の文句もないだろうと言われそうだがAndroidやiPhone 5cじゃないのだから半年も前に出たチップの端末を買うなんてアーリーアダプターとしては許せないのである。
その2:なりは小さいのにバッテリーの持ちはiPhone 6や6s、5sと比べて改善されている。これはA9が処理速度が速いのに消費電力が小さくなっているからなのだが最新のGalaxy S7(こちらのバッテリーは倍以上の容量)よりも持つなんて反則なのだ。
その3:最 新モデルなのにTouch IDは、iPhone 5sや6と同じ第一世代を使用。Touch IDの認証速度はCPUに依存するので恐らく5sや6よりも速いはずだが既にiPhone 6sを持っている人間位とっては我慢できないくらいのタイムラグ(恐らく100m秒くらい)が発生するだろう。
その4:iPhone 6よりも高性能なカメラを搭載している。
その5:今までiPhone 5sを使っていた人は同じケースがそのまま使えるが4sだった人はケースを買い直さなければいけない。
その6:大きな画面でなければ必要性の低い3D Touchを載せていない。こんな形でコストを削るなどなんと計算高いのだ。
その7:これだけ高性能になったのだからと開き直るつもりらしいが重量が1gも増えた。異常に神経質な人(病的ともいう)でなければ気づかない差だと言いたいのだろうが一円玉一枚を笑うものは一円で泣くことになるのだ。
その8:今までのiPhoneの中でも圧倒的にリーズナブル。Appleはハイブランドだからと見栄で使いこなしもできないのにiPhoneを手に入れていた人に対する冒涜である。
その9:4インチサイズはミドルどころかローエンドモデルしか用意していないのが他のメーカー。そんなところに半年遅れとは言えほぼハイエンドのスペックでミドルモデルの価格帯で出すなど言語道断だ。皆、iPhone 5cを見てタカをくくっていたのに。
その10:9.7インチのiPad Proは換算レートで110円前後だというのにiPhone SEは132円換算の国内販売価格。どうせ安くするのなら5万円を切るべきだったのだ。

結論:これだけ書いても小さいiPhoneを待っていた人は買ってしまうのだろう。少しは待ちきれずにiPhone 5sからiPhone 6sに機種変更してしまった私の気持ちを分かってもらいたいものである。

金曜日, 3月 18, 2016

消費増税先送り?

財政再建以外を考えていない財務省主導で進められてきた消費税増税。景気が上向き始めるたびに繰り返される増税で増税以前よりもさらに悪くなるという誰にでもわかる結果を招き続けていたわけだがここにきてようやく増税延期の話が政府から出てきた。株価のように机上に過ぎないものはいかようにでもなるが、円安にしたにもかかわらずSHARP、東芝と立て続けに日本を代表する家電メーカーが青息吐息となり景気が回復する見込みなど…

土建業界からと誘致に成功したオリンピックもメイン会場すら本当に建つのかと心配になるような無計画さを露見。国民の気分としてはオリンピックなんて返上してもいいのではというくらいに冷め始めている。ここで最後まで抵抗するのは財務省なのは間違いないがぐうの音も出ないほど景気が後退すればさすがに消費税アップなど言い出せない状況になるのだが。

結論:消費税を5%に引き下げるくらいのことをしないと本当に景気は良くならないのである。