木曜日, 12月 04, 2008

日本の財界人は明き盲

 国内経済がボロボロの状態のときに、円安を良いことに輸出関連企業はぼろ儲けをした。割安感で製品が売れるので輸出企業にしてみれば政策的に円安に誘導してもらえるのは願ってもないことなので、本当のドルの実力が為替とはかい離していることを承知しながらも知らんぷりをしていたのである。海外で儲けた分をそのまま国内に還元していれば日本経済は活況を呈したのだろうが、彼らはそれらの金を米国で運用したのだ(永遠に円安が続くとでも思っていたのだろうか。そう考えていたとしたら白痴だ)。そんなことをするから、実力とは関係なしにドル高(勿論政府は政府で特別会計の金をアメリカに回していたが)となり輸出は伸びたかも知れないが、そんなものは米国のバブルが破裂すれば全て失ってしまう架空の利益だったのである。まともに商品を売っていて1兆円もの利益が飛ぶ事など常識では有り得ないが日本のトップ企業はそれをしてみせたのだ。

結論:利益の尺度が短期だとこう言うバカ事が平気で起こる。日本の財界人は金に目の眩んだ明き盲ぞろいだったと言うことなのである。利益が出ていたらそれで市場を作り出すことが企業には要求される。海外で儲けた分の半分でも国内市場のために使っていれば、慌てふためくことなどなかった。景気が良いと言うのは金が回ると言うことであってストックされることではないのだ。

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