金曜日, 12月 01, 2006

真実と事実 〜第十五条〜

 社会部はなくなったが、社説はまだ続けるらしい朝日新聞。また戯けた社説を書いたようだ。内容はと言えば防衛庁の省昇格への反対意見なのだが、まさに何を今更だ。もしかして朝日新聞は法案が決議されるその日まで、その動きを知らなかったのだろうか。まさかそんなことはないはずだ。ならば真剣にずっと論戦を張って現政権がやろうとしている事を阻止するのがマスコミ(失礼、自称ジャーナリズムだったな)の仕事じゃないのか。

引用----
「戦前とは違う国のありようを求めてきた 私たち自身の決意が投影されていることを忘れてはならない。 戦後日本は、侵略と植民地支配の歴史を反省し、軍が政治をゆがめた戦前の過ちを決して繰り返さないと誓った。だからこそ、戦後再び持った武力組織を軍隊にはせず、自衛隊としてきた。普通の軍隊とは違う存在であることを内外に明らかにする効果も持った」
---引用終わり

 ここで”軍が政治を歪めた”と言っているが、その軍を歪めたのが当時のマスコミだ。その総括もきちんとしていないくせして偉そうな事ばかり言ったって仕方がないのである。軍は威勢のいいことを言ったが、もしそれを大マスコミが煽らなければ良かったのだ。マスコミが世間を煽ったために、引っ込みがつかなくなって(アメリカと戦ったら負けることを職業軍人は理解していたが、徴兵されてきた素人軍人は実体を知らなかった)戦争へとなだれ込んでいったのが戦前の軍隊だったのだ。というわけで、今回は今迄とちょっと形式を変えて日本の戦争について考えてみたい。

日本の戦争
ステップ0:世間は厭世的なので、まさか戦争しろとは言われないだろうと空気を読んでいる(軍)
ステップ1:安心してアメリカなんか一ひねりだと威勢のいいことを言う(軍)
ステップ2:本当にできるんですかね?と懐疑的な発言(マスコミ)
ステップ3:ロシアを破った無敵の軍隊を誹謗するマスコミは許さん天誅だと騒ぐ(世間の元軍人と軍)
ステップ4:世間と軍の反応に驚いて立場を急変し、無敵の日本はアメリカに勝つに決ってますよねと態度を豹変(マスコミ)
ステップ5:今更勝てっこないと言えずに戦争の準備(軍)
ステップ6:欲しがりません勝つまではと国民は皆で辛抱(世間とマスコミ)
ステップ7:後にはひけずに仕方なしに開戦するが、どういうわけか初戦に大戦果を上げてしまい勝てそうな気がしてしまう(軍)
ステップ8:やっぱり神国日本向かうところに敵なしと世間は大喜び(世間とマスコミ)
ステップ9:ついにコテンパンに負けるが、世間の反応が怖いので被害を小さめに戦果を大きめに報告(軍)
ステップ10:何か被害が出ているらしいぞという事実を一部の人達が報告(専門家)
ステップ11:あんなことを言うのは非国民だと大騒ぎになり、専門家が口をつぐませる(世間とマスコミ)
ステップ12:世間の空気から、軍の上(大本営)から下(前線部隊)まで本当の被害報告が一切出来なくなる(軍)
ステップ13:生活がひっ迫して国民はヒステリー症状を起こして半狂乱。最後は神風が吹くとまで言い始める(世間とマスコミ)
ステップ14:勝つまで戦わざるおえない空気になる(世間とマスコミ)
ステップ15:自分たちが原因で負けたと言われるわけには行かないので玉砕。死ねば負けの責任を取らないで済むし、作戦立てた人間は死人に口無しで知らんぷりが出来る(軍)
ステップ16:結局敗戦
ステップ17:悪いのは大日本帝国軍だった。自分たちは被害者だと責任を逃れる(世間とマスコミ)

結論:威勢の良いことを言った日本軍に責任がないとは言わないが、私が描いたこのステップを踏んでしまったら、最後は死んでお詫び(死んで責任回避のこと)しかなくなるのである。こんなことにならないためにもマスコミと政治家と国民はちゃんとものを考えなければいけない。いじめと同じで意気地無しは結局暴走せざるを得ないのだ。それと気になったのだが、引用部分で自衛隊を普通の軍隊ではないと朝日新聞は書いているがいつからそう認めるようになったのだろう。責任者出てこい。

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