水曜日, 4月 23, 2008

もう一つのアウシュビッツ

 アウシュビッツと言えばナチスとユダヤ人の虐殺だ。アウシュビッツと言えばユダヤ人の収容所の代表と考えられているが事実はそうでもない。収容されていた人の中にはユダヤ人以外のポーランド人も多くいたのだ。勿論、ポーランド人がユダヤ人と同じようにガス室に送られたわけでは無い(正しくはアウシュビッツにガス室は無かった)。

 そのアウシュビッツが残されているポーランド。良く事情を知らない人間から見れば、アウシュビッツを残したのだからポーランドはユダヤ寄りなのではないか(ユダヤに同情的な国)と考えがちだが、アウシュビッツはユダヤ人に対しての贖罪感から残されたわけでは無く反ナチスのシンボルの意味しか持たないのだ。

 終戦後、イスラエルへと移住した人間がポーランドに里帰りをし、故郷のシナゴーグとユダヤ人墓地を訪ねるとそこは公衆便所になっていて、墓石は砕かれ市庁舎の敷石にされていたと言う。

結論:反ナチスのポーランド(カトリック国)が、いつユダヤ人排斥を行っても不思議は無い。ナチスがいなければ、ポーランド人がアウシュビッツを使ったかも知れない。現実とはそう言うものである。

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