水曜日, 4月 09, 2008

日本人が勘違いしていること

 基本的に日本人はおめでたく出来ている。何故ならアングロサクソンを始めとする欧米人の真意と言うものを全く疑うことがないからだ。連合国の略号であるUNを国際連合と読み直しただけで世界平和のための集まりと思い込んだり、安保条約を結んだだけで友好国になったと決めつけたりする。安保同盟は厭くまでも片務的な軍事同盟である。基本は軍備を持たずに米軍の兵站を賄うという内容の条約なのだが、もしも戦争になった時には助けてくれるかも知れないと言うレベルの約束。戦後一度も戦争に巻き込まれていない日本に対して安保条約が履行されたことは無いのである。

 そもそも、単純に日本では約束と言えば守らなくては行けない。守らなければ行けないことを決めたのだから守ってくれる。約束を守ってくれるのだから味方(友達)という思考回路しか日本人の頭には存在しない(だからおめでたいのだ)。アングロサクソンに代表される連中の決め事と言うのは自分にとってプラスにならなければ絶対に実行されないと言う話だ。不可侵条約を行きなり廃止した旧ソ連を悪く言う(これも、アメリカの戦後のプロパガンダだ)が、日本だって同盟国であるドイツに逆らってユダヤ人を差別しなかったでは無いか。やったことは道義的に正しいことだが同盟関係上はあまりお奨め出来ない対応だとも言えるのだ。

 と言う風に冷静に考えれば、講和条約も結び安保条約も結んでいるからと言って別に、アメリカは日本の為に尽くさなければ行けないなどと言う理屈が成り立たないことは明白である。日本人はおめでたいので、すっかりアメリカの良いようにあしらわれ続けてきたこと(それも60年以上も)に、未だに気付いていない(気付いた人達はどういう訳か不幸な結末を迎えているので気付かない振りをしているのかも知れないが)。

結論:日本人は単純に良い国(人)と悪い国(人)を決めて物事に当ろうとするが、それは大きな勘違いである。明治の元勲や徳川幕府が西欧列強を上手く料理出来たのは、世の中に良い国も悪い国もなく、あるのは利用価値がある国なのか無い国なのかだと理解していたからなのである。

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