何回かに分けてこの問題を取り扱ってきたが(ちゃかしたとも言う)、さて今回は番外編とは言えちょっと総括じみたことを述べてみたい。精神医学と言う学問は実はスタートの時にかなり、胡散臭い目(後で詳述するがこの見方は間違っていない)で見られていたが、様々な研究の結果、現在は一つのジャンルとして確固たる地位を得るようになってきた。それでは、精神医学が導入されて世の中から心の病気は無くなったのであろうか。答えは否である。
最初に精神医学が始まった頃、世の中には三大精神病と呼ばれる精神障害があった。それらは分裂病、躁鬱病、てんかんである。これらの病気が遺伝による(気質)のか、心因なのかと長い間議論されていたわけであるが、現在はそれは置いといて取りあえず症状がなくなれば良いと言う安易な方向に流れている。そして、これが原因で精神の病気は増え続けているのである。
どういうことかと言えば、ショック療法やロボトミーといった誰が見てもオカルトな療法が陰を潜めるのと同時に、向精神薬という麻薬が処方されるようになっただけなのである。薬と言えば体に良いものだと素人は考えがちだが、薬と言うのは基本的に毒物なのである。本当に心の病を治したければ薬など飲まずに、精進料理でも食べて摂生して写経をする方がずっといいのだ。
実際に安易に毒物が処方される為に精神を崩壊させてしまう人々が増え続けている。例えばアメリカ(日本でも)で盛んに処方されているリタリンという向精神薬は簡単に言えば出来の悪いコカイン(覚せい剤)だが、自己申告(診断なんて高度なものではない)で鬱や神経症だと言っている人に簡単に処方されてしまう。継続投与を行えば錯乱状態(キチガイに見える)に陥ってしまう可能性が高いのにだ。一時的な抑鬱状態で気軽に精神科に通院すると場合によっては本物の精神病になる薬を処方されてしまうのだ。残年ながらこれが現状である。
結論:生理学的な病変が見つからない精神病では、医者の見立てでどんな治療も可能である。それが心の病が増える原因だと気付いていないのが現状だ。残年ながら精神病が増えた理由は、医者の数が増えたのと向精神薬の種類が増えたことにあると警鐘を鳴らす人は多くない。医療とは純然たる商行為なのである。向精神薬を飲むくらいならばタバコでも吸った方がずっと体にいいのである。
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