木曜日, 3月 30, 2006

大東亜戦争の戦犯達

 A級戦犯として裁かれることの無かった人達の中で本当の戦犯と呼べる人達がいる。今回はそんな人達に触れてみたいと思う。

石原莞爾:大日本帝国陸軍一の作戦参謀として満州事変を実行し、満州を建国した。戦線の泥沼化を懸念しての不拡大方針を唱えたが、陸軍中枢と意見が合わず予備役に回されてしまった。彼は中国は中心のない国なので戦ってはいけない。それよりもソ連に対して緩衝地帯として満州が必要だと唱えていた。その戦略は明快で間違いはどこにもなかったが、自分たちも石原と同じように手柄を立てられると勘違いさせてしまったために、その後の参謀将校の暴走の原因になってしまったことは彼の責任だろう。あまりに鮮やかな戦略だった為、誰にでも出来ることだと思わせてしまった責任は結構重いのである。本当に悪いのはそう考えた馬鹿(武藤章、河本大作、辻政信)なんだけどね。

山本五十六:二年くらいならば暴れてみせる(その間に停戦してねと言う気持ちだったのかもしれないが)などと無責任なことを言って戦争を始めてしまった責任は大日本帝国海軍の中でも一番重い事は間違いない。もともと戦術や戦略を練る能力のあった人間ではないため戦争の指揮をとるべきではなかった海軍官僚である。彼の功績と言われている真珠湾攻撃などは山口多聞の力であったと言える。どちらにしろ余計なこと(暴れてみせる)を言わなければアメリカを相手にする戦争を回避出来たのである。戦争を知らない人間が司令長官になってはいけない見本である。陰謀論者に言わせればフリー・メーソンであった山本は日本を敗戦に導く為に指揮したとさえ言われている。大体がただの博打打ちだったのだ。

近衛文麿:マッチョ嗜好のボンクラ。ヒトラー気取りのノータリン。世間知らずのボンボン。後先考えない無責任。大体そんなもんだ。

統帥権:人間ではないが軍隊の暴走を引き起こした張本人である。維新に手柄を立てた長州の力を憲法から独立させる為に作られた権利だが権力の二重構造を生み出してしまった。機関に過ぎない天皇を利用する手段に使われてしまった悪法である。

官僚主義:日本の軍隊は完全な官僚主義であったため、無責任がまん延していた。

結論:能力の高い人間は物事を簡単に思わせてしまうことがある。能力のない人間が部下の手柄で結果を出してしまうことがある。意気地無しは威勢のことを言う(小泉も一緒だ)。誰も手出しを出来ない特別な存在がある。合議とは無責任のことである。これだけ揃っていれば誰でも戦犯に成れるのである。

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