木曜日, 3月 16, 2006

民主主義が正しいとは限らない

 多くの人の意見を集約すればより良い答えが出ると言う仮説によって成り立っているのが民主主義である。三人寄れば文殊の知恵と言う言葉がある為に、もっと凄い文殊の知恵が出ると日本人は勘違いしている。民主主義が正しいと言う仮説は単なるお思い込みに過ぎない。民主主義で皆の意見が一つになればこんなに素晴らしいことはないと考えるようだが、それはすぐにファシズムへと進んでしまう。ドイツは独裁者の作った国家だからファシズムになったわけではなく、民主的だったからこそナチスを認めたのだ。これは戦前の日本でも同様である。だから小泉首相の指示が78%を越えた時に危ないと書いたのだ。

 アメリカは中国は民主的でないからと二言目には言うが、実は今中国が無駄な戦争を行わないのは共産党一党独裁だからである。もしも、今急にあの国で今民主主義が行われるようになってしまったらもっと短絡的な反応で国を動かしてしまうだろう(つまり気に入らないとすぐに戦争を仕掛けるということだ。毛沢東が死んでから中国は随分まともになったのだ)。出来れば共産党独裁の現状で、人民(国民ではない)の思想をもっと宥和的な方向に持っていってくれればと思うのは私だけではないはずだ。

 さて、端的いえば民主主義とは、情報のコントロール(誘導、デマゴーグ)によって政治を自由に動かすことができる政治形態のことである(あまりにも悲観的な見方だが)。そしてアメリカがその代表的な例である。二大政党制の擬態(本当はどちらも同じシナリオを使っている。演出家が違うだけだ)を取ることによって国民を欺いて政治と経済を動かしているのがアメリカだ。日本人は民主主義の何たるかを理解もせずに正しいと決めつけているが、民主主義くらいいい加減な制度はないのだ。

結論:民主主義は正しいこともあるが、正しくないこともある。独裁政治も正しい時もあれば、正しくない時もある。寡頭政治も正しい時もあれば、間違う時もある。要するにどれも大した違いはないのだ。どの政治システムであっても大事なのは国民が自分の頭で判断出来るレベルにあるかどうかであって制度の良し悪しではないのだ。それが解らないバカには選挙権など必要ない。

0 件のコメント: