去年の9月にレクサスが日本上陸した時に成功しないと書いたが、案の定半年経った結果は思わしくない(だから言ったじゃないか)。これは冷静に考えれば予想通りだったわけだが、マスコミは成功すると大騒ぎ(大スポンサーに対するちょうちんだったのか)していた。そりゃSONYのWalkmanなどと比べるべくもないのは確かだが、成功にはほど遠い結果と言えるだろう。それもこれも戦略が間違っていたからなのだが、トヨタの首脳陣はそこまで考えが及ばなかったのだろう。
つまり、日本は特殊な市場であるが、それ以上にアメリカも特殊な市場であるという事がまず分かっていなかった。それが敗因のバックボーンになっている。アメリカはすぐに愛国的な動きをする単細胞の集まる国であるが、商品に関しては安かろう悪かろうが問題にならない審美眼のない国なのである。ヨーロッパにも多少その傾向があるが、あちらには貴族文化というものが存在したために、Ferrariような車を生み出す文化が残っている。そんな文化を持つヨーロッパでもレクサスが成功したので、日本でも認められると思ったのだろうがそれは考えが甘いと言うものだったのだ。ヨーロッパは貴族の乗る車があると同時に、ボロボロのプジョーやフィアットも許容してしまう世界なのである。
それに引き換え日本は車に対して異常に思い入れを持っている国だ。そにんなところで新ブランドとは言え、トヨタの看板が完全に表に出ている車がステイタスを持った車として認められる事は無かったのだ。前に”ステイタスを持った車”には色気が無ければいけないと書いたが、別な言い方をすればトヨタが作った車には”ストーリー性”がないため、ちっともドラマチックではないのだ。そんなものには商品(機能)としての魅力しかないが、それならばクラウンで十分補える範囲しかレクサスには魅力がないと言うことになってしまうのだ。
結論:レクサスを成功させたかったならば、トヨタの匂いを消す事だ。AMGのようなチューナーやビルダーにベース車を提供して組立はヨーロッパで行う形でカスタマイズしたものを輸入する方法に変更してヤナセをベースにしたレクサスと言うディーラーで販売すべきだ。そしてライバルを、ベンツやBMWではなくPorscheやFerrariに出来れば間違いなく売れる。
水曜日, 3月 08, 2006
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