木曜日, 3月 02, 2006

死語

 世の中には多くの言葉が出回っているがその多くはご多分に漏れずお亡くなりになってしまう。いわゆる死語と言う奴だ。知っていると言う事はあなたは、その言葉が当たり前だった時代を生き抜けてきたゾンビのような存在だと言う事である。そんな言葉のいくつかをご紹介したい。もし知っている言葉があったらその時代に生きていたか、貴方の住んでいた場所は流行に取残されていたかのどちらかなのである。

ラリる:<同義語>ラリパッパ。この言葉が一般的に使われていた時代は睡眠薬のハイミナールが普通に売られていた60年代である。睡眠薬を睡眠障害の軽減のために服用するという本来の使用法を無視して摂取すると、言語機能、知覚機能に障害を発症する。発話器官の一つである舌部の運動に障害が起きる為言葉がもつれ、”らりるれろ”が顕著に発話出来なくなるため”ラリる”と名付けられた。ハイミナールの誤用が社会問題となり発売中止となる。”ラリっている”状態で拳にタバコの火などを押しつけて火傷を作るのを”根性焼き”などといって自慢する輩がいたが、根性がある奴は薬は使わないと言う根本的なことさえ理解出来ないバカがこんな事をしたのである。

フーテン:寅さんで未だに言葉は通用するが、風俗(エッチな方ではないぞ)としてのフーテンは絶滅してしまった(実はニートと呼ばれているのが、かなり近い状態だが、フーテンは睡眠薬や大麻などで悪い事もしなければいけなかったのである。今はそれほどの根性も無いようだ)。いかにもふらふらしている感じが出ていていい言葉だ。ニートの方がやっぱり、影が薄い感じである。

ナンセンス:学生運動華やかかりし頃の70年代の(田舎出身の)バカが良く口にした言葉。現在は”意味分かんない”や”意味ない”、”有りえない”という言い方をすることが多いようだ。どちらにしろ、ワンフレーズで何でも片づけるという知性の低さを恥ずかしいと思うだけの知性が世の中から失われて久しいようである。こんな言葉で何でも片づけるような人間には本当に生きている意味がないのだ。

ズベ公:70年代までは使われていた。素行の悪い少女をののしって言う言葉であるが、語彙は”ずべら(ずぼらと同意)”な女ということで、しまりのない(どの部分だろう)、だらしのない女ということだ。音といい如何にも悪そうに聞こえる良い言葉であったが、殆どの女性の素行が悪くなってしまったので使われなくなってしまったようだ。<同義語>ふしだら(これも非常に淫靡で良い言葉である)。

パンパン:ぎりぎり60年代まで使われていた言葉。もともとは米兵を専門に相手にした街娼ののことである。その語義が拡大してパンパンやパン助は売春婦全般を指すようになった。今でも黒人専門(アフリカ人とアメリカ黒人の見分けも付かないようだが)やマリーンやネイビー専門にセックスをしている奴らもいるが、お金を上げる事さえ有るのでパンパンではない。

ナウい:80年代まで。何時始まったかは定かでないが、銀座NOW(関東ローカルの情報番組)で”せんだみつお”(死人?)がやたらに使っていたので、そこから全国ネットに広がったのだろうと思う。未だにおっさんは使っている(死に切れていない)が、ちょっとなー。


結論:売春が援助交際(援交:まぐわうのを助けると理解すれば意味はよりストレートだ)などと言換えたりする場合が多いが、実態そのものは連綿と続いているものばかりである。現代の死語予備軍(流行語)と比べると言葉にインパクトが有ったように感じるのは私がじじいだからだろうか。

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