水曜日, 6月 11, 2008

iPhone 3Gに思うこと

 何度もこのblogでは書いているので、お馴染の方にはくどいと言われそうだが、iPhoneは携帯電話ではない。複数のネットワーク機能を持ったマルチコンテンツ・プレイヤーだ。実際に携帯電話機能が使えなくなっても高機能版のiPod touchとして十分に通用する。そして現在の日本を見てみるとiPhoneが十分に売れる素地が用意されていることに気付く筈だ。

 電車の中を見て見れば分かるように車内で電話を使う野蛮人は減ったが、携帯を睨んでいる人間は増えた。既に電話として使うよりもメール端末として使っている時間の方が多い。今はそれしかないから各キャリア毎に用意されたネットサービス(メールやWeb)を使っているが、PCと全く同じものが携帯で行えるようになれば(それもPCよりも簡単に)、わざわざキャリアのお仕着せのサービスを使わずに一つのアカウントで全てを済ませる事が可能になる。日本の携帯環境を考えて親指入力さえ用意したAppleの本気度は非常に高い。

 音声通話はネットワーク機能の一つでしかなく、携帯網もネットワーク通信網の一つに過ぎなくなるのに大した時間は要さないだろう。営業スタイルが大嫌いなのでSoftbankでiPhoneを買おうなどとは考えていないが、ADSLでNTTのISDNを葬り去り、今度は携帯電話を再定義しようとしている孫正義の未来を見る目は確かだ。孫正義を好きか嫌いかと聞かれれば、嫌いだと即答するだろうが、経営者としての才能はどうかと聞かれれば、間違いなく傑物だと答えるだろう。

結論:何処のキャリアが扱おうがiPhoneは今迄の(世界中の)携帯電話ビジネスを根本から突き崩すツールなのだ。どうせ、破壊されるものならば破壊する側に回る方が賢い選択なのである。

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