金曜日, 11月 17, 2006

日本人のイデオロギー嫌い

 日本人は昔から無宗教だと言われているが、正しくは無節操だと言ったほうが良いのかもしれない。そう言われると日本人をバカにするなと思われるかもしれないが、実は私は日本人の無節操は、神道的な心に行き着く素晴らしい文化だと言いたいのだ。ようするに無節操というのは自分たちに利益をもたらすものであれば受け入れるし、そうでなければ受け入れない。さらにそうでなくなればなかったことにするという、まさに実利的な臨機応変さこそ日本人の美徳なのである。だからこそ日本人はイデオローグは通用しない。どんなに立派なことを言っていても実体が伴わないものは日本人は一切信用しないのである。

 日本で、仏教も儒教もキリスト教もイスラムも全く力を持ち得ない第一の理由は、それぞれが一つのイデオロギーだからだ。イデオロギーは別のイデオロギーを認めない。それでは、何でも利用できるものを利用する日本人には通用しないのだ。これは宗教だけに限った話ではない。広い意味で自由経済や民主主義、共産主義、平和主義もそうなのだ。主義主張の中の役になる部分を利用し、そうでないものは見なかったこと、ないことにする。それが日本人の姿と知恵(浅知恵かもしれないが)なのだ。

結論:日本でイデオロギーにとらわれている連中は、非日本人なのである。日本のイデオロギスト達は、自分を肯定するためにイデオロギーの都合の良い部分を利用するが、それは二重の意味で日本人に対する裏切り行為であることをそろそろ悟って欲しいものだ(昔から、バカは死んでも直らないと言うけどね)。

0 件のコメント: