木曜日, 7月 12, 2007

何故鎖国が出来たのか

 以前に鎖国はなかったと書いたら、はてなに引っかかったようだが、今回もその辺りを書いてみたい。制度としての鎖国など無かったと思っているが、当時の世界情勢を見てポルトガルとスペインという2大強国を相手に入国拒否を実行できたかといえば答えは非情に単純明快である。

 当時、どこを見回しても日本を開国させる(要するに好きなようにする)だけの軍事力を持っていたのは日本以外には存在しなかった。徳川に代わる頃には既に力を失い始めていたポルトガルやスペインはもちろんのこと、勢いをつけ始めていたオランダでさえ日本に対して強行手段を取る術など無かったのだ。

 江戸末期流石に太平の世が長く続き過ぎ、日本の軍事力は欧米並みに下落してしまった。だからアメリカの圧力で開港せざるを得なくなった。但し欧米が考えたように植民地化が可能なほどへたっていたわけではないし、騙されるほどバカではなかった。

結論:恒久平和を唱えるのならばスイスのように地下権力(要は資金源だ)を持つか、誰も手出しを出来ないような軍事力を持つかのどちらかしかあり得ない。戦前の日本のように貧弱な軍事力では世界を相手に戦争などしてはいけないのである。

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