金曜日, 1月 05, 2007

日本の諜報機関

 日本には世界で言う諜報機関と呼べるものはない。無いから作ろうと言う話が出てくるわけだが、警察、外務省、防衛省がそれぞれ自分たちが中心になって作るべきだとつばぜり合いを行っているのが現状である。

現行
外務省:本来の諜報機関はない。国際情報統括官組織はあるが分析官の力量にかかっている
警察庁:公安警察。治安維持法下の特高警察のようなもので国家に対する犯罪行為が中心
法務省:公安調査庁。公安警察とほとんど同じようなもの
自衛隊:軍情報部に当る組織は正式にはない。情報本部があるが傍受がその中心
内閣:内閣情報調査室。いかんせん組織が小さ過ぎる

 以上の組織では力不足なので日本版NCSを内閣の直轄で持とうと言うのが安倍総理の考えのようだが、組織の前に人材だということを忘れてもらっては困るのである。正直な話、器は後からどうにでもなるのだ。役人は器を作って仕事を確保するというのが常套手段だが、NSCは情報を統合して評価するための組織であって、それぞれは独立した方がいいのだ。

理想型
外務省:SIS(俗称MI6)型の諜報機関を設置(海外担当)
法務省:SS(通称MI5)型の諜報機関を設置(国内担当)
警察庁:警視庁をロンドン警視庁のように組織改編。全国に捜査権を持たせるようにする(犯罪担当)
防衛省:DIA型とNSA型の諜報機関と特殊部隊(シールズ型)を設置(軍事担当)
内閣:情報統括部を設置

 以上が理想だが、どうせ省益が先にきて無理だろうな。

結論:日本にはCIA型の諜報組織は合わない。CIAのような何でも屋を作ろうとすると各省庁の足の引っ張り合いでロクなものは出来ないに決まっている。

0 件のコメント: