木曜日, 4月 20, 2006

耐震偽装問題からあぶり出されるもの

 いよいよ明日か、来週初めに姉歯、小島、木村が逮捕されることになった。問題の総研の内河がどうなるかはまだはっきりしていないようだが、ここらが捕まると、今回の事件以外に行われている偽装データの問題(総研がしていたコンサルタントとは耐震偽装の伝授だった)で日本中がパニックになりそうである。これが規制緩和の結果なのだ。

 本当に規制緩和は素晴らしい。航空会社は規制緩和されたので整備に手を抜けるようになったし(安全よりもコストを重視しても良くなった)、銀行は殆ど外資になって経営が安定したし、JRも脱線が...。既成を緩和すると言うのは手放しにする事ではないのに、無駄を省く(チェックを疎かにすると同意語)ことになってしまった。

 確かに役所の非効率(仕事を作ると言うことだ)は今に始まった事ではないが、役所が問題だったのは、食べ物を食べる時に右手の次に左手を出せと決められていた事であって、足で食っても良いと言うことではない。でも今やられている規制緩和は、それに近いのだ。

 規制を緩和する以上は、それをチェックする機能が必要になる。そしてそれは利害の働かない期間でなければいけない。耐震偽装データの問題は、盗っ人に泥棒のチェックをさせた事にあるのだ。これは建設業界だけでなく、各業界の全てのチェック機関に言える問題である。

結論:規制を緩和する場合には第三者機関による徹底したチェック機能が無ければいけない。それがなければ、水は低い方に流れてしまう。チェック機関を新しい天下り先の一つに考えているような役人に任せるからこんな事になるのだ。少しはものを考えろ。

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