月曜日, 4月 17, 2006

郵政民営化でサービス向上

 郵政が民営化に向けさっそく準備を始めている。恐らく民営化された事によって今迄無料であったものが有料化されるか、サービス時間の短縮が実施されるだろう。民営化される事によってサービスが向上する地域と低下する地域が発生するのは仕方がないと言うことなのだろうが、例えば窓口サービスをコンビニなどに代行させることにでもなれば、コンビニの経営が上手くいかなくなれば、おのずと潰れてしまいサービスは終了してしまう。

 民間企業になればサービスが向上すると言うまともな競争がある場合だけである。民間になろうが間違った競争しかなければ、アメリカの電力や航空の自由化のように簡単に破綻してしまう。弱肉強食を当たり前に考えている野蛮人は競争を良い物だと考えるが、切磋琢磨以外(基本ルールが有りそれを破らないで競争するには倫理観が無ければ行けないのだ)には良いところなど一つもない。競争とは争いのことだ。相手を倒すためには手段を選ばないのが本来の姿である。民間に任せてそれをするなとは言えないだろう。公社から民間になるだけでそれを始めようとしているが完全に民営化されれば、外資が入ってきてすぐにとんでもない事になってしまうのだ。

 公共サービスでもダメなものは沢山ある(むしろ多いだろう)。しかしそれは競争がなかったのではなく、あるのに競争する気がないからに過ぎない。多くの第3セクターはこうやってダメになっていった。それと郵便は事情が全く違う。公的機関が問題になるのは必要以上に無駄が多いから(多くは公務員と言う名の失業対策)であって、公営だからではない。無駄を省く事とコストを削減する事は現象は同じに見えるが全く別物だ。小泉は無駄を省く事だと言うがコストを削減する事を考えている。無駄には限界があるがコスト削減には実は限界がないのである。

結論:郵便局のサービスが良くなったのは民間企業(ヤマト運輸)が宅配便で競争原理が発生したからであって郵便局が民間になったからではない(逆に国営だったためにコストを無視してサービスを向上を計れたわけだ)。通常の郵便に競争原理が働かなければ、民間企業になった郵政は、コストの削減と利益の向上が目的になってしまいサービスが置き去りにされる。いみじくも郵政公社になって時間外サービスの中止と、ATMの時間も短縮される事になったようだ。

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