火曜日, 4月 04, 2006

本当の戦犯

 少し前に大東亜戦争の戦犯のことを書いたが、今回は第二次世界大戦の戦犯の事を書きたい。ここでドイツや日本の戦犯を頭に浮かべてしまった人は、相当頭の動きが鈍っているに違いない。最大の戦犯はアメリカ以外にいないのだ。但しここで、原爆や東京大空襲を考えてしまっては、まだまだだと言える。そりゃあれはナチス以上に非人間的な行いだったので、東京裁判で罪状認否を行えばまさしく死刑(それもA級ではなく、純粋に軍事行動として悪らつなB級でだ)で決りだ。ただ今回言っているのはそんな底の浅い問題ではなくアメリカが日本を叩きつぶした後に、世の中がその前よりも良くなったのかと言う視点で見たらばどうかと言う話である。

中国:内戦状態(日本のせいで内戦だったわけではない)であった中国は日本がいなくなった為に結局共産主義になってしまった。
朝鮮:抗日運動(主体は満州南部)はあったが、国民生活は概ね安定していた。日本から独立させたためにソ連の介入を招き、その結果分裂してしい北は共産圏になってしまった。
台湾:日本から独立させた為(数年で日本に復帰予定であった)に大陸の内戦の影響を受け、李登輝が総統になるまで戒厳令を敷いていた。
フィリピン:自治政府が出来上がっていたのに、アメリカが再び戻った為に未だに貧しい国家から脱皮出来ていない。
インドシナ:日本と関係の深かったタイや日本の統治の上手く言っていたマレーを除いて、敗戦後旧宗主国の統治下に戻した為に結果的に社会主義国ばかりになってしまった。
ソ連:日本の仮想敵国であったソ連は、日本と言う重しがとれた為に東ヨーロッパを併呑するまでの力を得てしまった。アメリカはその力をそぐのに45年もかかったのである。
日本:戦後の教育が余りにも上手く行ってしまった為、アジアの平和を担う国になれなくなってしまった。

結論:歴史にifは無いかも知れないが、もしもABCD包囲網などを作らずに日本を追いつめなければアジア圏は世界で一番安定した地域になっていたかもしれない。紛争がアメリカの活力の源泉なので今の状態がアメリカにとって望ましいのは確かだが、アジアにとっては最悪のシナリオだった事は間違いない。もしもアメリカとイギリスがいなければ世の中はもっと平和になっているだろう。やっぱり本当の戦犯は英米(その支配者達)なのである。

0 件のコメント: