木曜日, 5月 08, 2008

似非科学に騙されてはいけない

 何時も書いているのでよもや私のblogを見ている人にはいないだろうと思うが世の中には似非科学が蔓延っている(私の言っている事も似非科学の恐れは十分あるが私は科学者ではない)。最近の噴飯物は、地球温暖化を別にすれば厚労省の新しい利権になったメタボ(内臓脂肪型肥満)である。元になっている(論拠とされている)のが疫学なのだが、私には基本的に間違えたアプローチをしているように見えるのだ。どう間違えているかと言えば、地球温暖化で上げたのと同じように原因と結果を取り違えているのではないかと言うことだ。

見解の相違点
疫学的な評価:生活習慣病に罹っている人達を調査した結果、太っていて(内臓脂肪型肥満)、高血圧、高血糖、高脂血症のうちの2つ以上の合併が見られた。
厚労省の結論:太っている(メタボだ)と生活習慣病になる→太っているから生活習慣病になった→だから太ってはいけない。
私の結論:生活習慣病になるような生活をしている人は太る可能性が高い→生活習慣病になるような人は太っている方が多い

 冷静に考えれば高脂血、高血糖と明らかに血液中の栄養価が過剰であれば太ってもおかしくはない。しかし、太っている事がそのまま病気(生活習慣病)なわけではないし、早死にする訳でもない。健常者の疫学的な調査からそれは分かる事なのだが、太っている方が痩せている人よりも長生きするという結果が出ている。標準と考えられている体重の2倍も越える体重にでもなれば、それは明らかに病気だが、今回の厚労省の規定したメタボの基準では、恐らく殆どの人は病気ではないはずだ。ここまで読んでご理解いただけたと思うが、メタボリック・シンドロームを事さら大きな話にしたのは厚労省にとって病人予備軍が増えれば増えるほど利権が大きくなるという仕組みが隠されているからである。

 メタボ問題を煽れば製薬、食品、医療機関に新たな飯の種(どれも厚労省のの管轄、要は天下り先だ)を生み出す事が出来る。メタボを目に敵にする事で、新たな優良顧客が突然生み出せたのだからこんなにおいしい話はないのだ。だからこそ、何年も掛けて、科学的根拠の薄い論理を真実に見せかける運動を盛んに行って(あるある何かがその片棒を何年もかけて担いだ訳だが、あるあるがどうなったかを見れば正体など知れたものだ)きたのだ。最初の出所はアメリカだって?アメリカが出所だと本当だと考える西洋コンプレックスが、そもそも似非科学につけ込まれる原因。あれだけ高カロリーの物を無駄に食ってダイエット産業を作り出した国の言う事など真に受けてはいけない。世界で一番石油を無駄遣いしている国が二酸化炭素排出で大騒ぎするのと全く同じ図式なのだ。

結論:何でも度を過ぎれば悪いのは当たり前の話。度を過ぎた連中から得られた共通点を並べて脅かして金を巻き上げるために似非科学を持ち出す。素人を騙すのに似非科学ほど便利な物はないのである。

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