日曜日, 2月 08, 2009

崖っぷちのSONY

 大幅な赤字が確定的になったSONY。予想はしていたが、予想以上に悪いSONYの現状が東洋経済の記事に書かれていた。

 iPodに敗北宣言をしたと言うのは今更だと思うが、グループ会社のソニーBMGが未だに日本のiTunes Storeに曲を提供しないのだから本当にそう考えているのかは疑わしい部分もあるのだ。少なくともSONYの方はもうiPodに競合する商品(Walkmanとか言ったか?)を積極的に展開するよりも、iPodのコバンザメ商品にシフトするようである。まあ、それはどっちでも構わない。

 本題に戻るが、SONYが崖っぷちなのは個々の商品が売れていないとか、儲かっていないと言うレベルの話では無い。研究開発費の投資効率が他社と比べても低く(アップルと比較すればどこだってそうだが)研究に無駄金をつぎ込んでいることが明白だが(まるで95年までのAppleだ)、それも大した問題では無い。一番の問題は、社員の4割がSONYよりもPanasonicの方が高品質だと認め、8割以上の社員がSONY製品を買って品質のがっかりしたと答え、約半数の社員がSONY製品は競合他社より、耐久性・信頼性の面で劣ると答えている生産能力(物作り)にあるのだ。ONYは昔から生産技術は大したことがなく、三洋やPanasonicの足元にも及ばなかった。こんなことを書くとSONYは技術力はあると反論されるかも知れないが、ここで言っているのは開発技術ではなく、大量に高品質の製品を作るために必須なカスタムチップやユニットの設計などの製造技術での方ある。同じ性能の商品をSONYとPanasonicが作ったら、部品とネジの数は間違いなくPanasonicの方が少ないだろう(恐らく3割以上は少ない)。要はSONY製品は部品の数が多いから耐久性がないのだ。

結論:社員もダメだと考えるような商品が売れる訳は無い。AppleにはJobsがいたので復活できたが、SONYにはそんな人はない。久多良木氏がJobsの替わりになると考えている人もいるようだが、彼は任天堂の岩田聡とは違い消費者の気持ちが分かる人ではないので難しいだろう。ポニョじゃないのだから、崖っぷちに行く必要な無かったのに...

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