金曜日, 2月 06, 2009

常識を疑ってみる 〜ニューディール政策は大成功だった〜

 世界大恐慌でガタガタになったアメリカが復興したのはニューディールではなく世界大戦に参加したからだと言うのが世の常識になっている。果たして本当なのだろうか。池田信夫みたいにケインズを毛嫌いしている自称経済評論家はニューディールは失敗だったとしてしまうが、結果が出る前に戦争をおっ始めてしまった為にどちらのお陰で景気が回復したかは本当はうやむやな筈なのだ。

 さて、ここで今迄にあまりそんなことを言った人がいない事を書こう。ニューディール政策は大成功だったのである。どこがと問われれば、ニューデール政策は何だったかを考えればすぐ判る。

ニューデール政策の胆
その1:公共事業
その2:大規模雇用
その3:生産量の調整
その4:緊急銀行救済法
その5:労働時間の短縮

戦争の胆
その1:公共事業〔戦争は間違いなく国家事業である)
その2:大規模雇用(男は戦場へ女は生産現場へ、大規模雇用の発生である)
その3:生産量の調整(戦場での消費に合わせた生産量の調整が可能。戦争くらい底なしの消費はない。生産を調整しなくても売れ残らない)
その4:緊急銀行救済(国が湯水のように戦費を出せば銀行が潰れる事はない)
その5:労働時間の短縮(戦力が比較にならない日本相手に戦うのなんて遊んでるようなもんだったでしょ?)

 形と道理は曲がっているが戦争は古典的な自由主義を否定した社会民主主義にも通ずる統制経済の集大成なのである。だから、戦争も一種のニューディール政策だと考えれば間違いなく大成功だったのだ。方法としては大間違いだったけど。

結論:アメリカの第二次大戦参戦は、軍事的なニューデール政策だったのである。時間はもっとかかったかも知れないが、戦争じゃないニューデールを続けていればアメリカはもっと良くなったような気がするのである。

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