火曜日, 7月 08, 2008

エコロジー

 昨日も書いた事に重なるかも知れないが、環境サミットをアピールするためにエコ・ガソリン(神奈川から輸送)を使ったり、セグウェイを警備に導入したり(公道は走れないので今後は何処で使うのだ)、段ボールでメディアセンターの什器を作ったり(終れば廃棄)と、エコをアピール出来るならどんな無駄もOKという本末転倒振りを発揮してくれている訳だが、そんな中にあって全国7万6,000施設で午後8時から10時を目処に電飾看板などを消灯した。3万3,000軒の一般家庭が1日電気を使わなかったのと同様の電力削減になる計算なのだが、要はそれだけ無駄に電気を使っているということだ。

 今回は誰もが起きている時間にワザと行っているが、12時以降は電飾看板は消灯しろとか、コンビニの終夜営業をやめさせるとか、深夜のテレビ放送はしないとか(深夜の方が面白い番組を作っていたりするが)やれることはいくらでもあるのだ。実際にオイルショックの頃はそうしてきた訳だが、何でそれをしないかと言えば電力会社には深夜に電気を使ってもらいたいと言うお家の事情(原子力発電所は出力調整ができないから、深夜に発電量を調整しているのは火力発電所)がある。

 CO2を悪者にして原子力へシフトさせたいが同時に原子力は事故が起きればエコどころの話ではない。電力供給量をコントロールするには原子力以外の発電所が必要だが石油に頼っていたのではそれも難しい。ピーク時の総発電量を減らすための方策を早急に立てる必要があるが、そのために一番手っ取り早い方法は家庭での発電だ。松下(間も無くパナソニックに社名変更)はガス会社との共同開発で燃料電池に力を入れる事を発表した。電力会社は基幹システムの電力をカバーし、足りない分を個々に発電する方がより効率的なのだ。そのための技術は太陽電池(水を酸素と水素に電気分解)、燃料電池(水素と酸素で発電し廃熱で給湯と暖房)、風力といくらでも揃っている。電機は電力会社と言う基本概念を捨てる事によってエコは可能になるのだ。

結論:既存の利権を温存しようと考えていたのではエコロジーなど不可能である。小泉改革は単なる利権の移し替え(旧田中派から清和会へ)に過ぎなかった。本当の改革は今ある利権に金を落とさなくする事なのだ。金を絶てば利権など胡散霧消するのである。

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