水曜日, 7月 02, 2008

金融の仕組み

 金融の仕組みとは言っても、誰もが知っている(暗黙の了解?)日銀の株主(ロスチャイルド)のことを書こうと言う訳ではない。アメリカの口車に乗せられて間接金融は古くさくて、直接金融こそ本命だと言うような誤った経済に対する認識の話をしようと言う訳だ。

直接金融:企業にとっては返す必要のない資金を手に入れる手段として重宝するが、直接金融で動く金はゼロサム(誰かが必ずババを引いて終る世界)であり、お金の総量が増えることはないため経済成長にはつながらない。直接金融で経済が成長している様に見える時は、まだ最後のババを引き終っていないと言うだけの話だ。
間接金融:銀行にお金を預け、銀行はそのお金を企業に貸し出す。一見するとお金の総量が増えるようには思えないが預金準備制度を使って預かった資金を中央銀行(日本なら日銀)に預託することによって預かった金額の9倍迄(日本は約70兆円の現金で預金総額は300兆円になる。まだまだ銀行の貸出可能枠があることになるが、ゆうちょや簡保、生命保険などを含めると20倍以上の信用創造をしている計算になる。但し1金融機関あたり9倍なので基本的には無限大の資金を供給可能である)の資金を貸し出すことが出来る。これが所謂、信用創造である。信用創造無しには経済成長は有り得ないのだ。

 上の二つの定義を読んで頂ければ、直接金融で経済が成長する理由が理解頂けると思うが、直接金融で景気が良くなる時(日本のバブル期など)に実際に経済を成長させていたのは、まだ誰もババを引いていない状態で時価(取らぬ狸の皮算用の事)が膨れ上がった株や土地を担保に銀行が間接金融を行ったからであって、最後にババを引いた人の借金分だけ銀行が焦げ付かせたのがバブル崩壊だったのだ。当然ババを引かせた方は、信用創造の上前を撥ねたのだ。

 では、何故バブルになるまでババを引くことが少なかったかと言えば間接金融で手にした金を、直接金融(株式市場)に注ぎ込むなどと言う馬鹿なことをする人間が少なかったからだ。机上の価値しかない株式市場に資金をつぎ込めば株価の高騰(換金するまでは実体はないのに気持ちだけは大富豪だ)と言う白昼夢を見ることが出来るが、実際に株価を高騰させたのは資金をつぎ込んだ自分自身だとは気付かなかった訳だ。

結論:直接金融は経済を成長させない。経済成長が直接金融でみんなが利益を得るチャンスを与えてくれるだけだ。右肩下がりの今、直接金融で儲けようと考えたら、今迄に資金をつぎ込んだ連中にババを引かせる空売り以外に手はないのである。それを出来る人間が大富豪になったのだ。

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