水曜日, 7月 02, 2008

無駄なもの

 売れる筈の無い商品が案の定売れずに撤退が決まった。何かと言えばSONYと松下が発売していた電子書籍なのだが、電子デバイスがコンピュータ化しているこの時代に単機能の商品(それも文字を読む人間がいなくなったと言うのによりによって書籍だ)に生き残る道などあるわけがないのはわかり切っていたことだ。

 ケータイ小説が当たったのは、そもそも文字を読む能力が低下したからだし、PDF化したデータを表示することで書籍の変わりは務まる。わざわざ独自のフォーマット(これも著作権者の権利を守るとかそんなところから始っている筈だ)を作り出す意味など技術者の自己満足に過ぎなかったわけだ。

 更に追い討ちを掛けたのが、出版社が電子書籍にコンテンツを提供しなかったことだ。アメリカではPDFで新聞社のデータや書籍データをダウンロードすること(そもそも日本のように再販制度などという統制がない)が当たり前となっているが、日本では利権を持っている連中が、自分たちの縄張りによそ者が入ってくる(入ることを同意していながら)と途端に邪魔をするのだ。そういう単純なことも理解していなかったから手痛い失敗に終ったのだ。

 大体、単機能の癖に高く(ニーズが無いから安く出来なかった)、コンテンツが増えないし、そもそも書籍が売れていないのだから化けることなどある筈が無かったのである。

結論:本よりも重いものをわざわざ持ち物に加える筈はない。それにしても5年も販売していて数千台って酷過ぎるんじゃないの。

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