世界経済が崩壊へと向かっている現在、まともに機能している金融市場は東京しかないとリチャード・クー氏が『日本経済を襲う二つの波』の中で指摘されているそうだ(私は未読)。どういうことかと言えば銀行間の資金調整を行うインターバンク市場が日本以外では機能しなくなってしまったというのだ。原因はサブプライム問題で抱えている損失がいくらあるかが見えてこないために、お互いに疑心暗鬼にかられ資金を融通しあわなくなってしまったからだ。
たった2日でベア・スターンズが破綻したりした(80億ドル資金が僅か2日で20億ドルになってしまった)のだから、下手に貸したら資金を回収出来なくなると怖じ気づくのは当たり前だが、相手を疑うくらい自行の内容が悪いことが元にあるのだ。結局、日本以外の各国の中央銀行は資金をショートさせないためになりふり構わず資金を供給しているが、それでも足りない銀行は中東から高利で資金を借り入れているのだ(資本注入とは言うが借金に変わりはない。FRBのFFレートとアラブからの借金の金利差は10%近くに迫り、サブプライムのローン金利よりも高い利率になっているのだ。こんな状態で銀行が持つ訳はない。
日本もご多分に漏れず不景気だし、財政は破綻だと言われているが、欧米諸国の様に泡銭が弾けた不景気ではない。単純に政府が景気を悪くしようとしているから不景気なだけなのだ。返す必要のない借金(赤字国債)を棚に上げ(日銀による買上)、減税と円高を同時に行えば日本経済は簡単に回復するのだ。
結論:金融市場が唯一機能している日本が景気を牽引出来れば欧米諸国のサブプライム問題の解決は早まることだろう。そこで、問題になるのは日本経済が強いことを認めてしまう事と、同時に世界経済を救う事によって日本国民が本当は豊であると知ってしまう事なのだ。官僚に一番都合が良いのは統制経済。そのためには国民は貧乏でいてもらわなければ困るのである。それが現在の不況の本当の理由なのだ。
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