年金と言えば社保庁と年金の破綻と相場が決まっているが、厚労省が言っている年金の破綻はまやかしである。彼らの言い草では年金の徴収額と支給額を差し引きすれば現状の料率では現在の支給額を維持できない。だから支給額は減額し徴収額は増額しなければいけないというのだが、その中には今迄に積み上がってきた年金の積立分は含まれていない。まず、それを頭において欲しい。
年金は賦課方式だといわれている。自分が積み立てた分を貰うのではなく現役世代が納める年金を分配して、その分を受取ると言うのだ。それでは足りないだろうからと個人で運用を考えてより多くの配当を得れば良いというのが日本版401Kの導入だったのだが、どうなったかと言えば企業の年金基金が始った途端に日本のバブルが崩壊し、企業年金がガタガタになり、401Kに切り替えたと思ったら、日本の株式市場が見事に右肩下がりになってしまった(どういうわけか切り替え時は株価は高かったのだ)。ここで、頭において欲しいのは年金は積立ではないことだ。
もうお解りだと思うが、年金が本当に賦課金制であったのならば積立金など一円も無い筈なのだ。実際にそれを取り崩そうと言う話は役人からは一切出てこない。だとすれば、取り崩してもいないお金がどこかに山になっていなければいけないのだが、恐らくほとんど日本には無い筈である。実際は特別会計に回って使われてしまっているのだ(恐らく米国債などに化けているのだろう)。
元々は積立として始った年金がいつの間にか賦課金に変わったのだが、それをしなければいけない何らかの理由があったのではないだろうかと考えるのは人情と言うものだ。つまり厚生労働省は、社保庁以上に大問題である年金の積立分に関して問い詰められる事だけは避けなければいけないと考えている筈だ。そしそこに手を突っ込んで実体を明らかにしようとしたら、それを実行した人達には口を噤んでもらいたいと考えるのは道理にかなっているだろう。
結論:厚労省の事務次官ならばその辺のことを知っているのは、当事者なのだから当然の話ではないだろうか。本当の年金問題とは、なければいけない年金の積立金が手元に無いことなのではないだろうか。金額が金額(優に数百兆円)だから、死人が出ることだって当然あるだろう。
火曜日, 11月 25, 2008
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