日本と言う分けの解らない国の本当の強さはどこにあるのだろうと言う話。結論を言ってしまえば、経済原理を無視したところに強さの根源がある訳だが、そう言われても何のことやらわからないだろう(きっと私もわからない)。というわけでどの辺りが市場原理を無視しているか考えなければいけない。
実例1:終身雇用。経済原理をもとに合理的に判断すれば融通性のない雇用形態は企業にとってコストの負担となり体力をそぐだけであるはずなのだが、終身雇用による開発の継続(一度始めたプロジェクトは勝手に続く)という欧米ではあり得ない仕組みで動いている。リニア・モーターカーの研究から常温超電導が実現されたが民間企業がこんなことを40年近く続けることなど欧米では絶対にありえない。
実例2:商品の選択権は消費者が持ち、メーカーによるコスト管理が通用しない。事実上最新技術の耐用期間が欧米諸国とは比較にならず、常に新しいものを作り続けなければいけない。それが原因でメーカーが潰れるかも知れないが、欧米のメーカーが入ってきても日本のメーカーには太刀打ちできない。日本ではメーカーによる独占など不可能である。気に入らないものは買わないのである。
実例3:名無しの権平の集団。集団で動くために無責任体質になってしまうと言われているが、それはトップの問題であって技術者レベルではチームで動く方が良いことを示している(三人寄れば文殊の知恵は技術者の中では今でも有効)。つまりチームの中ので認められたいと言う動機付けで成果をあげる組織なのである。昔の軍隊も世界で一番優れた下士官がいるのが日本軍だと言われていた。リーダーがバカでも好きにさせれば結果を出すのが日本の組織なのである。
結論:というわけで日本と言う国は効率的(無駄、遊びの部分など本筋でないものにまで手を伸ばさせる余裕を生んでいる)でないからこそ、画期的なものを作ったり、世の中の変化にすぐに対応できる(実はそれだけの余分な人員を常に抱えているし、その人達も遊んでいる訳では無いのでいつでも戦力になる)わけである。長い目で見れば欧米の経済原理は非常に自分勝手な不合理なシステムなのである。
月曜日, 4月 16, 2007
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2 件のコメント:
リーダーがバカでも好きにさせれば結果を出すのが日本の組織なのである。
・・・そうだったのか、リーダーがバカで好きにさせないから結果が出ないのか。
リーダーが破瓜型(天才やカリスマと勘違いされる場合が多い)でも、組織が柔軟なら結果は出るものである。
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