火曜日, 10月 31, 2006

日本は戦争をできるのか?

 核問題が発生してから俄に先制攻撃などの話が出てきたりしているが、本当に自衛隊に戦争ができるのかという話が一切ないように思える。戦争をするためには戦力という考え方が第一にある訳だが、自衛隊の装備を考えた場合アメリカに次ぐ最先端の装備を持っていることは明らかだ。海上自衛隊や航空自衛隊にはアメリカから優先的に最先端の技術が導入され、イージス艦などはアメリカと比較しても遜色ない状態にある(数はアメリカの方が多いが守らなければいけない範囲を考えると日本は十分なイージス艦を持っているだろう)。

 少なくとも憲法の拡大解釈で許される専守防衛という範囲内の戦争では中国でさえ相手にならないレベルにある。大陸と陸続きではない日本を攻撃する場合に中国は艦船と航空機で日本に侵攻してこなければいけないが、現在の自衛隊の戦力を考えればすべての航空機と艦船を駆逐できるだろう。専守で考える場合現在日本に侵攻可能なのはアメリカだけである。つまりアメリカは一応同盟国なので事実上無敵だ(大陸弾道弾を使われなければだが)。

 それでは攻めていくことを前提にしたらどうだろう。これは事実上不可能だ。恐らく自衛隊で攻めることができるのは朝鮮半島までである。それも地上軍を一切投入せずに敵の攻撃施設を破壊するミッションだけに限定してだ。残念ながら自衛隊の地上攻撃能力は殆どない。護衛艦の艦砲射撃能力など虚仮威しにもならないし、対地攻撃ミサイルも持たないので艦船は攻める戦争には殆ど役に立たないのである。

結論:日本の先制攻撃とはまさに防衛目的であって、占領を前提にした戦争を日本は一切行えないし、行えば戦死者を出すだけなのである。現在の戦力に対して侵略を考えているなどというのは悪い冗談なのだ。

0 件のコメント: