SONYのバッテリー・リコールくらい稚拙なリコールはない。天下の大企業があんなにも危機管理がなっていないとは思いもしなかったが、それもこれも自社だけは別だと言ういわれのない特権意識(エリート意識)が大元の原因だったのだ。リチウム電池の製造過程でニッケルカスが混入というが、そんなものが入らなければシステムがどうであろうが発火することは滅多に無いにも関わらず”うちは悪くない”と繰り返し人の所為にしたために今回のようなバッシングになってしまったのだ。こういう場合には他社がどう対処したかを考えて対応するべきだったのだ。
他社はどうしたか?
松下電器:死者が出て訴えられたと言う違いはあるが、一旦表ざたになった時の対処は見事としか言いようがない。あれはリコール対応と言うよりも新しい形のキャンペーン運動だったのだ。通常のCMを一切やめてリコール対応のスポット広告に切替え(最近スポットが埋まらないため広告屋さんも電波屋さんも困っているので恩を売ることに成功)、結果的に松下はそこまで真剣にお客様のことを考える企業だと言う強いメッセージ(刷り込みとも言う)を送り込むことに成功した。結果的に今回の宣伝費は大きな収穫を得たので大成功だったある。
トヨタ:大騒ぎになる前にこっそりとリコールするという奥の手を使う。実際に車でリコールと言えば三菱を誰もが思い描いてしまうが、その実数は恐らくトヨタは世界一である(過去4年間に販売した台数よりもリコールした台数の方が多いというのはさすが世界のトヨタだ。桁が違う)。じゃあ何故トヨタは騒ぎにならないかと言えば、死者が出ていないこととその広告のケタ違いの大きさによる。スポットだけではなく番組のメインスポンサーに名を連ね引き上げられたら、番組そのものを作ることが出来なくなってしまうテレビ屋さんでトヨタを悪者に出来るようなところはどこにもない。
結論:ようするに金を落とさない企業はいくらでも叩くのである。それだけである。
木曜日, 10月 26, 2006
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