月曜日, 1月 04, 2010

ワープロがPCにはなれなかったように

 Docomoの辻村さん(副社長)が、iPhoneなど一部のスマートフォンは別にしてコンテンツセキュリティの甘さがあることがスマートフォンが広がらない理由のような発現をしていたようだ。契約が解除されると音楽が聴けなくなってしまうのだからセキュリティは固い(と言うよりもユーザの権利を無視なだけ)のだろうが、コンテンツプロバイダとキャリアだけに都合の良いDRMの搭載でスマートフォンとケータイの差は縮まる(スマートフォンの良さが殺されるという意味ならば正しい)などと言っていたのでは、スマートフォンとケータイの差が開くだけなのである。DRMが無いためにコンテンツプロバイダが対応しないためにコンテンツが少ないのがスマートフォンが、広まらない(売上が伸びない)理由だとしているが、キャリアが取り扱っているスマートフォンがちっともスマートでない(使えない)だけなのである。

 それが分かっていないと言う事は、家電メーカがいつか辿った道を間違いなく歩んでいることになる。随分昔にも書いたと思うが、ワープロ専用機が駆逐されたようにキャリア独自のサービスに縛られているケータイがいくら機能強化しようがスマートフォンになる事はなく、スマートフォンの進化に付いて行くために余計なハードウェアを搭載してゆくだけなのである。

結論:Docomoのスマートフォンが売れないのはコンテンツの多寡ではなく使い難いからである。スマートフォンにとってコンテンツの数は関係ない。余計な契約無し(ミカジメ料)に使えるアプリを自由に選択できるかどうかが鍵になっている。それが分かっていないのだからワープロソフトにワープロ専用機が駆逐されたように、ケータイはスマートフォン(iPhoneのようなモバイルPC)に駆逐される運命なのである。すべての人がスマートフォンを望んでいる訳ではないと思うだろうが、それならばキャリアに縛られたコンテンツサービスなど止めてしまえと言いたい。ケータイはどんなに頑張ってもケータイなのである。勿論電話としてのケータイの価値は十分に認めるが(私がiPhoneを持っていないのもそれが理由である)...

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