月曜日, 10月 11, 2010

IEの「絶対優位」はもう終り?

 一時期はIEに有らずんばブラウザでないと言う勢いだったMicrosoftの純正ブラウザ。圧倒的シェアのOSとの抱き合わせだったのだから当たり前と言えばその通り(Windows上でNetscapeが誤動作する細工までしたと言われている)なのだが、OSXと言うモダンOSに対抗する事ばかりに気を取られシェアが揺るぐなどと思ってもいなかったブラウザーの改良に真剣に取り組まなかったツケがここに来て表面化してしまったのだ。
 
 最新のIE9β版のシェアは僅かに0.1%(機能的にFirefox、Chrome、Safariに漸く追いつくブラウザ)。β版だからと差し引いて考えなければいけないとしても、事実上のデファクトOSであるXPで動かない(Windows 7に乗り換えさせようと言う魂胆なのだが、他のブラウザならXPでIE9以上の事が既に出来る)という戦略ミスから、IE離れを生み出しているのは間違いないだろう。
 
 ブラウザがジリ貧で、スマートフォンも五里霧中。ゲイツ無き後のMicrosoftには良いところが少しもない。18日に発表されるAppleの第4四半期の決算では単月の売上でAppleがMicrosoftを抜き去るのではないかと噂されている。アプリが喉から手が出るほど欲しいWindows Phone 7だが、iOSやAndroidだけで手一杯のデベロッパーがWindows Phone 7にかまけている余裕などないのは明らか。リークされた情報では中々の出来と言うことらしいが、それでもIE9が見劣りすると同様に既に市場にあるiPhoneやAndroidフォンを凌駕するものではないのも事実なのである。

結論:やることなすことがカスなモンキーダンスの海坊主(バルマー)は首になるのではないかとも噂されるが、海坊主に替わってCEOを任せられる人材がいないらしい。VistaでゲイツがMicrosoftを見限った時(2007年1月のblog)からこうなることは、さんざ書かせてもらったが、95%のシェアがあれば10年も下手をこいても持ってしまうとは思いもしなかった。シェア5%あるかないかの会社が90%の会社を追い抜くなんて経営学では絶対に教えてくれない事例なのである。

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