木曜日, 11月 29, 2007

日本システムの一番の問題点

 一言で言ってしまえば、日本のシステムの問題は現場を知らない人のほうが偉くなれると言う仕組みになっている事に尽きる。これは官僚を考えてもらえばスグに分かる事だが、キャリアは現場を全く知らなくてもOK。実務経験など全く必要ない。これは金融機関や大学などを一緒で、日本人の金融機関のトップで実際に金融手法で金を稼いだ事のある奴などいないし、大学の学者で自分の金融理論で日本の経済を立て直したような奴は一人のいない(しようとして変態として捕まった人はいる)。

 これは戦前から全く変わっていない現象で、実戦経験のない連中が戦略を立てそれに従わせると言う全くもって机上の空論に過ぎない物に無理やり現実を合わせようとする事に問題があるのである。この当りは山本七平の著書で指摘されている員数合わせに繋がるのだが(いきなり言われても何の事か分からないだろうな)、自分で理解している理屈(屁がつく)を成り立たせるために現実を歪曲して、現実を無視すると言う事だ。上の方がそんな状態なのに、何で日本がもっているかと言えば現場の判断で上手く対処している(指示を無視するとも言う)からなのである。

 どういう事かを説明しないで勝手に言葉を使うのは申し訳ないので、員数合わせを簡単に説明したい。

上の方の人がやる員数合わせ:敵の戦力が2個連隊(8個大隊)でこちらの戦力が、6個大隊しか無かった場合に3個大隊+編成中の大隊(架空)をもって2個連隊にして互角の戦力とするなどが代表的な例。
現場の人がやる員数合わせ:中隊が編成出来ない状態になった時に小隊長を中隊長(臨時)として小隊を中隊に見せかけるとか、大砲と弾薬が離れ離れの状態であって武器として機能しない状態であっても台帳上は戦力に数えるとか、壊れていて使えない武器でもカウントするなどである。

 書類上は立派な戦力なのだが実際には戦力として存在していない物を元に作戦を立てる。こんなことをしていたから天皇がポツダム宣言を受諾するその日まで、戦争を続けてしまったのだ。

結論:現場を知らない(理解出来ない)人がトップに立っている企業の社員は堪ったものではないのである。だからといって現場に全て任せるのはもっと堪らないのだが。まあ本当に頭が良ければ現場に出なくても現場を理解出来るんだけどね。要は日本のエリートって薄のろなのよ。

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