月曜日, 11月 26, 2007

みんなの心理学講座 〜第3回〜

 シリーズ化するつもりでいつの間にやら忘れてしまう物が多いようで、どうでも良い(そんなことだから忘れるのだ)心理学講座も、随分と間が空いてしまったのである。第1回目には、精神物理学測定法と呼ばれていた時代の古典的な心理学とゲシュタルト心理学を取り上げたが、その後はいきなり”うつ病”だったりと取り留めもないのだが、今回は初心に戻って心理学の宗派(こういうことを言うから嫌われるのだ)について書いてみたい。

オカルト扱いされやすい心理学
 オカルト扱いされやすい心理学は総じて臨床心理(要は病気を扱う心理学)に関わるものである。精神疾患の原因をセックスに結びつけたり、考え方が妙に宗教臭かったりするためにそうなってしまったのだが全てを一方的に否定するのも、また大人げないのである。

精神分析学:化学療法(要は薬漬け)や行動療法(要は条件づけ)が進んだ現代では非科学的な心理学の代表といえるかもしれないフロイトの精神分析。ヒステリーと言う今では死語になってしまった神経症を治療する方法なのだが、無意識が精神障害を起こすと言う理論から夢判断などを使って抑圧されている無意識(無意識が身体症状を引き起こしているという理論)を認識させる事によって治療すると言う物である。一般的にカウンセラーと言われる人達の治療法の原形はここにあるのだ(もちろんカウンセリングが、そのまま精神分析だと言うわけではない。白板症と言う口蓋に発生する癌を67歳で患い、死ぬまでコカインを常用していたため編出された理論とさえ考える者もおり、一般はともかく心理学者の間では心理学とは認められていないのである。
分析心理学:フロイトを学界に引っぱり上げたユングの功績は、自由連想やコンプレックス(個人的無意識)、性格の分類(外向:内向、思考:感情、直感:感覚)、自我、超自我、集合的無意識という概念を生み出した事だ。ここ迄書き連ねただけで大抵の人は引いてしまうかも知れない。性格分類の外向型とは行為の動機を外的世界から引き出し(要は回りに影響されると言う事だ)、内向型は内的世界から引き出す(要は行動には周りは関係ないということ)。世間一般で言われている明るいとか暗いと言うのとは別なのだ。合理的機能(判断の基準)は思考と感情になるのだが、思考型は区別原理で判断し、感情型は関係原理で判断する。感情が合理的判断の基準だと言っただけで普通の人の脳味噌は爆発するが、非合理的機能は現実(今がよければ)に左右される感覚型と可能性(今はどうでも良い)に左右される人だと言うのだ。それだけで終っていれば、まだ一般人にも理解も出来たのだろうが、相手にしていた患者が統合失調症などの思い精神障害者だったためテレパシー(共時性)、錬金術などのもはまりよりオカルト色を強くしたのだ(超能力とかオカルトの連中がユングの理論を勝手に利用しただけなのだが)。現在の精神療法においてユングの功績はフロイトよりも大きいのである。

結論:一般人から見たらフロイトもユングも立派な(心の)病人になってしまうかもしれない。

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