水曜日, 10月 17, 2007

みんなの心理学講座 〜第2回〜

 前回は手始めとして心理学の流派の一部を取り上げたが、今回はもっとなじみの深い心の病気について考察してみたい。今後も流派については適時書いていくつもりだが今回は別なネタと言う事で...

心理学用語
うつ病:従来は「心の病気」とされてきたが、最近は「脳の病気」と捉えている。実はこれは先祖返りで、「精神分裂(統合失調症)」、「てんかん」、「躁鬱病」は、もともと心因性(心の病気)の病気ではなく脳内に疾患(ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリン等の脳内物質の分泌異常)を持つ器質障害(神経症とは別格)だったのである。うつ病とは、”気分障害”の一種であり、抑うつ気分、不安・焦燥、精神活動の低下、食欲低下、不眠などを特徴とする(大うつ病)。一般的に鬱と言われているものは、大体”小うつ”か、”擬態うつ病”だと言われている。

気分障害(うつ状態)の分類
大うつ病:これが本家本元、正真正銘のうつ病(双極性障害:躁鬱病も含む)
統合失調症後抑うつ:統合失調症でも抑うつ状態を現わす事がある。治療法はうつと同じ
パニック障害:ストレスや自信喪失によってうつ状態になる時があるがうつ病ではない
適応障害:肉親などの近親者の死、失恋、離婚など環境変化にともなって発生する抑うつ状態はうつ病ではない
気分変調症:自己嫌悪、罪悪感、疲労感から憂うつ感を感じる
薬の副作用:覚せい剤や麻薬、向精神薬、或いは肝炎治療薬などの副作用

こんな人は本当のうつ病(大うつ)ではない
その1:腹を立てたり、泣いたりする。脳内物質の分泌が減るため外部の刺激に対して感情反応が抑制された状態がうつなのである。「あなたはうつじゃない」と言われて反論するようならばうつではないのである。
その2:自殺をすると友人に電話を掛けたりする。外部に対して働きかけをしようとした時点でうつではない。何かをする気力が全く湧かなくなるので電話など掛けないのである。
その3:仕事にはいけないのにテレビを見たりする(公務は出来ないのに静養には行けるなど)。外部の情報にアクセスするようじゃうつではない。一番考えられるのは適応障害(ストレス障害:雅子妃)や、単なる怠けである。

結論:嫌な事があって気分が落ち込むのは正常な反応である。間違ってもうつ病だと考えてはいけない。全く原因がないのに、突然抑うつ状態になったらすぐに良い病院に走ろう(最もそんな気力はないはずだが)。

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