水曜日, 12月 30, 2009

Kindle効果で電子書籍販売が拡大

 KindleやiPod touchの売上げ増に伴いクリスマスの日にKindle向けの電子書籍が、初めて紙の書籍の販売数を越えたAmazon。Kindle自体はAmazonの創業以来最も多くプレゼントとして購入された製品になったそうである。SONYやBurns & Nobleも独自の端末を用意しているが現在一番の実績を持つフォーマットは、KindleのAZWだろう。touchやiPhoneのユーザがどれだけKindleのアプリをインストールしているかは分からないが、無料アプリなので潜在的なユーザはKindleを無視しても数千万人いる勘定になるのである。
 
 SONYはReaderの売れ行きが良かった事を受けて更に上を目指したいところだろうが、Kindle陣営に対抗してゆくのはそう簡単な話ではないだろう。AmazonにとってKindleは電子書籍を一般化するためのツール(だからライバルになるはずのApple用にアプリを用意)と捉えられるが、SONYはハードで儲けなければならないので自力で端末増を狙わなければいけない(当然iPhone用のリーダーなど出るはずもない)が、これは非常に厳しくなるだろう(シェアを取ろうとすればハードでは儲からず、書籍の価格を下げれば蔵書数が増えないというジレンマ)。
 
 iSlateで最後に登場する(なぜ最後かはご想像下さい)Appleは、各社のeブックリーダーが利用可能なフォーマットに対応(Appleが作らなくてもサードパーティが作る)出来、他の専用端末では不可能なビデオフォーマットさえ再生できる強みがある。更に専用フォーマットは、Appleの全てのデバイスと互換性がある上に、一つのストアで決済が済んでしまうのだ。コンテンツ販売で利益を考えていないのだからコンテンツの価格競争力も

結論:2009年は、実質的な電子書籍元年になったが、2010年は電子書籍のメインストリームがリッチ・コンテンツに移る年になるだろう。それにいち早く対応するのがAppleのiSlateになる事は間違いないのである。オーディオにさえ対応していないSONYのReaderがリーダーになる事はあり得ないのだ。

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