木曜日, 11月 05, 2009

臨機応変と場当たり

 人に指図をされるのが嫌いな人達はマニュアルなど人間を道具と考えているのかと批判する。勿論マニュアルから一歩も前に進む事の出来ない人間しかいないのならばそれは問題だが、私から見ればマニュアルのレベルまで達していない人間に限ってマニュアルを批判しているようにしか映らない。マニュアルがあるから自分の頭で考えて臨機応変な対応ができないのだと批判する人のやっているの多くは、臨機応変ではなく単なる場当たりに過ぎないのだが、それを臨機応変だと勘違いするほど頭の中は緩いのである。
 
言葉の定義
臨機応変:その時その場に応じて、適切な手段をとること。また、そのさま。
場当たり:物事に計画性がなく、目先の効果だけを考えたその場の思いつきで行うこと。また、そのさま。

 言葉の定義を見れば分かるように臨機応変とは適切な手段を講じなければいけない。適切な手段を講じたかどうかは、その後に問題を発生させたかどうかで判断出来るのだが、私が知る限りマニュアルに批判的な人達がやったことは全て禍根を残す結果になっているので臨機応変ではなく、ただの場当たりなのである。日常的に場当たりが発生する組織は、当たり前の話だがオーナー企業に多く組織として物事を動かす文化が無く、一番フットワークの良い(皮肉だ。ただの太鼓持ちに過ぎない)社員が何も考えずに動いて(外から見れば単なる暴走)しまっているだけなのである。

 もちろん、マニュアル化が徹底し過ぎている組織(官僚組織が典型)は、前例主義に囚われ何も新しい事に取り組まず、新しい事を潰すために積極的に動くというネガティブな取組みを...だからと言って、その反対の場当たりが良いとはならないのだが、バカには臨機応変と場当たりに違いが分からないのだ。

 更に、場当たりを臨機応変だと考えている人間は真っ先に手を上げるが、実際には人に丸投げにする嫌いがある。上手く行けば自分の手柄で失敗したら実担当者のせいにするつもりなのだろう。
 
結論:柔軟な思考と節操がない、協調性と優柔不断、自由な発想と妄想など本人が自覚していないだけで似て非なる方を実践されているバカが世の中には多いのである。そう言えば適材適所と人に仕事を付けるのを混同している阿保もいたな。

2 件のコメント:

4 さんのコメント...

批判だけをしている外野ならともかく、そういう人が中枢にいたりすると、それこそ癌細胞と化してしまいますよね。
癌細胞を良性の腫瘍として放置しつづける経営陣の人を見る目のなさにあきれていまいます。

私見ですが、中枢を担う人の選定は私情はもちろん、実績や経歴が最初の基準として行うべきではなく、その人の資質(考え方や言動、行動、統率力など)が先にあって、それに加えて経験を選定基準にすべきではないかと思います。

G4 Cube Everlasting さんのコメント...

 コメントを頂きましてありがとうございます。資質は人間性と置き換えて良いかと思いますが、能力以前に人間としてどうなのかと言う部分を見る事が出来ることが大事でしょう。言葉や文字に踊らされるタイプの人は基本的に人を見る目がないのではと常日ごろ思っています。