木曜日, 10月 22, 2009

Windows 7発売に思う事

 Windows 7はMagic Mouseの影に隠れちゃうのではないかと半分冗談、半分本気で書いたのだが、あながち間違いではない気がする。飛び石で二度も大きな失敗作(MeとVista)をリリースしたMicrosoftの起死回生を狙うWindows 7は、XPモードも備えVistaほどの体たらくを見せる事はないだろうが、だからといって飛びついて直ぐに手に入れなければならないOSではない。Windowsユーザをつなぎ止めなくてはいけないので次期OS(Windows 8)の話もちらほら出ているが、OSが単独のパッケージとして発売される事を騒ぐのはWindowsに関してはこれが最後なのではないだろうか。何故ならばPCは既に当たり前の存在になっていてOSが何であるかは重要ではなく、自分がやりたい事が出来るか出来ないか、そしてそれが快適かどうかに比重が移り、それに失敗したからVistaは無かった事にされただけなのだ。
 
 Macユーザにとって新しいOSXが発表される事とWindowsユーザ(ヘビーユーザは別だが)にとってのそれは、全く次元の違う話である。シェアが9割あろうが無かろうがWindowsユーザの大半はMicrosoftのOSが入っているからWindows PCを使っているわけではない(Macのユーザも最近の主流は同様だが)のである。当たり前の事が思った通りに出来る環境を作るのがOSの仕事だとすればバージョンが変わるたびにお作法が代わるようなOSは失敗作と言うしかないのだ。だとすれば、今後Windowsが8になろうが9になろうが、その違いをユーザビリティで表現しようなどと言うバカな考えは捨てざるを得なくなる。見た目は違わないのだからOSは限りなく空気に近くなり、空気にお金を落とす人はいなくなるのだ。OSのライセンスビジネスで大きくなったMicrosoftは、そのビジネスモデルのためにライセンスでしか生き残れない企業になってしまうのである。

結論:OSの主戦場は既にモバイルに移っている。そこで、一番劣勢なのはMicrosoftだが今後起死回生を図る事は恐らく無理だろう。そこには、iPhoneやAndroidのようにWindows mobileの数年先を行っているOSが既に存在するのだ。PCのライセンスで細々と生延びるしか方法はないのではないだろうか。

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