木曜日, 10月 29, 2009

タッチにすれば良いってものではない

 Windows 7ではタッチスクリーンで操作できる事を盛んにアピールしようとしている。メーカ各社もタッチスクリーンを備えたノートPCをいくつも発表しているが、タッチスクリーンがマウスの代わりになっているだけ(キーボードが付いている)で、そこに必然性のあるアプリケーションも存在しない。AppleはMagic Mouseでマルチタッチをサポートしたが、それはマウスの可能性を引き出すものになっている(マウスなので画面が汚れる事もない)が、Windows PCのそれはAppleのノートPCのトラックパッドで出来る事とさして違いはない。Appleはそんな無駄なもののためにタッチスクリーンを使う事などあり得ないのである。
 
 具体的に言えばOSXをフルに使うシステムにタッチスクリーンを使う可能性はない(少なくともすぐには考えられない)。iPod touchと同様にOSXのサブセットにマルチタッチ機能を加えたものを使用した多機能なブックレットならば間も無く出るだろうが、キー入力の頻度が少なくて良いアプリケーションが主体になるからこそインターフェイスからキーボードを削除し、必要に応じてソフトウェアキーを表示させるUIに意味があるのだ。キーボードやタッチパッドのスペースが取れるならタッチパネルなど無駄なインターフェイスとしか言いようが無いのである。
 
結論:iPhoneやtouchは、マルチタッチ・インターフェイスを使いたいが為に開発された製品ではない。必要最低限のボタンしか持たないデバイスを簡単に使いこなすにはどんなインターフェイスが必要かを考えてマルチタッチ・インターフェイスが選択されただけである。GUIが、マルチタッチ用に設計されていないOSでマルチタッチを利用させると言うのは単なる自己満足(ユーザにとっては傍迷惑)に過ぎないのである。音声入力だって有効な時があるが、全てが音声入力だったらPCなど誰も使わなくなってしまうのだ。

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