火曜日, 9月 30, 2008

預金者と株主は違う

 金融安定化法案に反対したのは他でもない共和党だった。アメリカ経済の崩壊を食い止める為には金融安定化法を早く可決しなければならないと言うのが財界の認識であったが、共和党員はヤクザに追い銭をくれてやるのは人道に反すると言う良識を示したのだ。たとえそれで世界大恐慌になろうとも...

 詐欺行為で大金を掻き集めレバレッジと言うイカサマで市場を膨らませ巨大な損失を被ったのはちょっと前まで勝ち組と言われていた連中。格差の極大化していたアメリカでは多くの市民は博奕に手を出す種銭さえ事欠いていたので、被害を受けたのは仮想経済で泡銭を掴もうとした守銭奴たちだったのだ。

 廃案になった金融安定化法は、預金者救済の体裁を取りながら株主救済策に過ぎない。自己責任を問いながら金融ヤクザにお咎めがない救済策。アメリカの納税者はそんなことを許す筈はないのだ。預金者に責任はないが株主には責任がある。そんな連中を救済する義務は何処にもないのだ。

結論:今回の法案は最低限の生活を強いられている市民を助ける為の法案ではない。だからこそ、廃案になったのだ。預けた金を守る事と腐った企業を守る事は同じではない。腐った連中が何を仕掛けてくるかだけは注意を怠ってはいけないのだ。

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