水曜日, 12月 19, 2007

何処の馬の骨

ウォール・ストリート・ジャーナルの記事で俄に日本におけるiPhoneのキャリアの話が現実味を帯びてきた。今年の年初のMacEXPOに、御大自ら出掛けて行ったSoftbankとDoCoMoの一騎打ちなることは分かっていた(CDMA2000の3G端末は5年間開発しない契約になっている)のだが、Softbank(国内3位)は、あくまで当て馬でDoCoMoになることは既定事実だと思っている。

 但し、ここに大きな問題も隠されている。Appleは相手が何処であろうと絶対に自分たちの主張は変えないと言う事だ。総務省の指導で、現行の端末販売にメスが入り奨励金で端末を割引販売すると言うビジネスモデルは一部壊れ始めたが、Appleの端末の販売方法はそんな生易しいものではない。簡単に言えば、キャリアに販売の主導権は無いに等しい。独占的にDoCoMo向けiPhoneを作ってもらえると言うだけだ。当然端末の販売はApple Store(オンラインも含めて)がメインになる。恐らくAppleは以下のような条件(当然、必要・十分条件などではなく必須条件だ)を提示しているはずだ。

必須条件
その1:レベニューシェア。月額使用料から決まったパーセンテージをAppleに支払う
その2:iPhone専用のサービスパッケージ(海外同様の月額固定プラン)を用意する
その3:iPhone用にWi-Fi網を解放(つなぎ放題)する
不要な条件
その1:ミニマム・コミットメント。端末をDoCoMoに買ってもらう気はない。場合によってはDoCoMoショップには置かないかも知れないなのだ。
その2:販売奨励金はいらない。iPhoneは希望価格で売れば半分は利益になる商品なのだから、補填は不要

 要は、Appleのビジネスモデルを一つ残らず認めろと言う話なのだが、それに乗れないならば、話はご破算なのである。他のメーカーに対してどうだとか、前例がないなどはAppleには一切通用しないのである。

結論:iTunes Storeの件もあるので一部譲歩があるかも知れないが、要はiPhoneが本当に欲しいか欲しくないかが肝心なのであり、欲しかったら黙って言うことを聞くしかないのだ。Appleに取ってはDoCoMoも”馬の骨”の一つなのである。

0 件のコメント: