郵政公社の債券管理業務の入札が行われ参加資格を持つ信託銀行3社のうち2社が入札価格を1円としていた。想定していた価格(数十億)とあまりにかけ離れていたため落札は行われなかったが結局、3行のうちで一番業務能力の高いみずほファイナンシャルグループの資産管理サービス信託銀が選ばれた。確かに一度落としてしまえば後は計り知れない手数料収入が見込まれる事は分かるが、これでは入札をする意味がない。ようするに厳正な手続きを踏んだ結果決まりましたと言う形が欲しいだけではないか。これこそ官民一体の談合である。最初から業務の委託先は指名であったこともそれを裏付けるだけである。
昔から日本では情報システム(ハードは1円などという)の1円入札がはびこっている。これは健全な商取引ではない。これは談合による入札と全く同じ構造なのだ。そもそも1円で入札すると言う事は適正な見積りの上で入札を行うと言うルールを完全に無視している。それが許されるならば入札などする必要は無いのだ。
このように官民の癒着は明らかなのに、それをマスコミが問題としてこないのは、世の中全体が癒着体質にどっぷりと使っているからなのである。そもそも第4の権力などと言われているが、マスメディアで報道される情報は記者クラブ(官民の癒着組織)で成り立っている。これが正常であるはずはない。
これは、防衛施設庁の問題も天下りがどうのと騒ぎ立てればすむレベルの問題ではない。そもそも制服組と文民との間での綱引きが、常態となっている組織ではああいう問題は自然に発生してしまう。新規参入が不可能なことをを当たり前としている現状では、談合を批判すること事態がおかしいのだ。
結論:ライブドアのような無法と、談合は同じ所から発生している。護送船団方式で守られている環境の問題点は、規制を緩和した瞬間にもっと大きな問題を発生させてしまう。官民が癒着しているために暗黙の了解として守られていたルールは規制を緩和すると胡散霧消してしまう。つまり暗黙の了解をきちんとしたルールとして明文化した上でしか規制を取り払う事は不可能なのである。現状の規制緩和は野放図なため結局問題が起きてから法律を作ると言う本末転倒が起きているのである。いっそのこと談合組織に監視をさせれば良いのではないだろうか。
木曜日, 2月 02, 2006
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