月曜日, 2月 27, 2006

お家騒動

 アメリカでは航空会社の大手がどんどんchapter11しているというのに天下のJALは9つに別れた組合を巻き込んでお家騒動の真っ最中である。ノー天気にそんなことをやっている間に整備不良などが続発して、危ないからJALはやめようと言う声が巷で出ている事を知ってやっているのだろうか。そもそも日本の国策会社として始まったJALはまさに運輸官僚の天下り先であったが、そこにJAS(ここも何度名前が変った事か)が加わる事(これも運輸族の指導の結果)により図体ばかりがでかくなってしまい知恵が回らなくなってしまったのだろう。

 良く世間では大きくなると組織の重複している部分を削減出来るために効率化出来ると言う世まい言が喧伝されているが、そんな馬鹿な話はない。全くカラーの違う企業を一つにする場合には非効率化が間違いなく発生する。効率化が進むのはコストの面(リストラ)だけであり、精神的な一体感の喪失や出身母体の利益を守る為の派閥抗争などが起きてコスト削減では賄いきれないくらいに非効率的な組織になってしまうのである。こうなってしまうと、もう元には戻す事は出来ない。後は自壊するのを待つばかりである。

 軍隊下りのパイロットが山のようにいるアメリカとは訳が違い、日本ではパイロットと言えば特権階級である。それが行き過ぎた会社がJALだが、改善されたとは寡聞にも聞かない。もちろんタクシーの運転手のようにリストラ後の再就職先になってしまうほど権威が落ちて良いとは言わないが、それが原因で組織がガタガタになってしまうのではどうしようもないのである。

結論:立ち居か無くなればJASのように運輸官僚に助けてもらえると言う悪しき安心感が日本の航空業界には、まん延している。特にどんな事になっても国策会社であるJALは潰れないと言うおごりがあるのは間違いない。いっそのこと国営にしてしまって、退役後の自衛隊員の再就職先にでもしたらどうだろう。そうすれば今より大分パイロットの給料を下げる事(自衛隊員の基準にする)が出来るのじゃないだろうか。航空学校を持つ必要も無くなるし、もしもの時にはジャンボで特攻をさせることも...そうなったら恐ろしい世の中である。

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