火曜日, 8月 31, 2010

Androidは救世主?

 「電話を再発明する」としてデビューしたiPhone。それに対抗する形でフリーでオープンソースを謳い文句に華々しく登場したAndroid。Linuxを良しとする人々からは広く支持を得ているようだが、ここに一つの疑問が湧いてくる。ライセンスフリーのスマートフォンOSが登場したことによって誰が一番得をしたのかだ。単細胞な人々はAndroidを支持するユーザと携帯のメーカーだと考えるかも知れないが、間違いなく一番得をしたのはAppleなのである。
 
 Androidがなければ今でもMicrosoftの腐ったOSのライセンスに頼るしかなかったメーカーにしてみればライセンスフィーが必要なくなる分製造コストは下がるのだが、それを享受できるのは独占的にOSが供給される場合だけ。Androidのようにオープンソースになってしまったのでは独自性を出すためにUXの開発に力を入れなければならないが、それは無料ではない上にOSのバージョンアップによって折角のUXが無駄になってしまう恐れさえある綱渡りを強いられる(現に現状はそうなっている)。Appleのようにハードとソフトを自社で開発していればそんな齟齬が発生することはないのだが、OSをGoogleに任せてしまったAndroid陣営は生殺与奪権をGoogleに握られている為にいつ空中分解してしまうかさえ定かではないのだ。
 
 Googleにとってはネット端末が増えることが重要であってメーカーが利益を出せるかどうかは問題ではない。メーカーから見て唯一iOSに匹敵しそうなOSに思えたからAndroidに相乗りしたのだが、結局はPCの世界と同じ道を自ら選んでしまったに過ぎない。そこにあるのは価格競争である。未だにシェアを取ることが利益を生むなどと言う幻想に惑わされているからAndroidに手を出したのかも知れないが、それがそもそも不幸の始まりだったのである。さて、そのことに気付くのにどれ位の時間を要するかは分からないが、それまでに死屍累々になることは間違いないだろう。

結論:私はAndroidは救世主ではなく毒饅頭だと思うのだが、如何だろう。その理由は次回に詳しく書いてみたい。

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