月曜日, 5月 03, 2010

景気回復と財政再建は別物

 デフレ脱却だと騒ぎながら財政再建だとほざく。デフレを克服するには景気回復しか手はないのに、そのためには公共投資をしなければならないと言い。このまま公共投資をしたら財政が破綻するから、まずは増税をして財政再建だという。そんなことをすれば景気が悪化して更にデフレになるのは赤子でもわかる理屈なのに、赤子以下の理性しか持ち合わせない官僚には自省の権益以外は目に入らないのである。お金のなかった時代には財政出動による公共投資以外に景気を回復させる術はなかったかも知れないが、現在のように金余りの状態であれば、それを吐き出させる施策をするだけで景気を回復させることはいくらでも可能だ。
 
 現在の公共工事が景気対策にならない第一の理由は公共工事に対する人件費の割合が低いからだ。大手のデベロッパーが受注し、実際の工事は下請け、孫請けへと発注される段階で中抜き(デベロッパーは話を持ってくるだけで利益を得る)されてしまい最終消費者になる労働者には十分な購買力が無い状態が続いている。一般消費財への支出が伸びないのだから景気が底上げされることはないのである。554人も子どもがいれば年間に8,600万になる子ども手当も普通の家庭では年間数十万にしかならないのだから、それで財布の紐が緩くなると期待する方が間違っている。

結論:外貨のない国なら財政破綻はそのまま国家の破綻だが外貨も輸出するものもある日本はそんな事を気にせずに景気回復だけを考えれば良い。景気回復と財政再建は別物なのだから同時に両方を良くしようなどと言う虫の良い話などあるわけはないのだ。

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