金曜日, 1月 04, 2008

似非科学考

 今迄に何度も書いているのでまたかと思われるかも知れないが、そのまたかである。世の中には、一見科学的根拠があるように見える(都合が良いデータを使うのだ)デマゴーグが沢山ある。中には何とか還元水みたいに農林大臣が死ぬくらいに効果の大きいもの(皮肉だ)もあるが、大抵は口から出任せに過ぎないのだ。そんなものの中から皆が鵜呑みにしているデマを厳選してみたい。

デマゴーグ1:二酸化炭素は地球を温暖化する。大気中に僅か0.035%しか含まれていない二酸化炭素で温暖化の度合いに変化が出るほどの影響が出る事はあり得ない。酸素を吸収して二酸化炭素を吐くと言う自らの動作を考えて、きっと大気中に二酸化炭素が半分くらい含まれていると考えているのだろう。少なくとも太陽の黒点活動の数万分の一の影響もない筈だ。更に温暖化の所為で海面が上昇してツバルが水没などといっているが、関空の水没も温暖化の所為なのか?大体海面が上昇しているのにツバル以外(例えば0メートルで有名な江東区など)が、水没するなどと言う話は一向に聞かない。海は結局一つに繋がっている。ツバルだけ水面が上がる筈はないのだ。人間が化石燃料を燃やして出す二酸化炭素の量をどれ位と考えているかは知らないが、今の100倍の濃度になったとしても金星の様に熱くなりはしない(400度)のである。
デマゴーグ2:タバコを吸うと癌になる。確かに癌になるほどタバコを吸う馬鹿もいるかも知れないが、大気中に放出される窒素酸化物などの有毒物質よりも体に悪いと言う証拠は何処にもない。タバコを吸って死んだ奴はいないが排気ガスを吸って死ぬ奴はいくらでもいる。どう考えても排気ガスの方が分が悪いのだが、誰も頬被りをしてそのことには触れない。先の二酸化炭素と同じでタバコの煙の大気中の含有量などたかが知れているのである。
デマゴーグ3:エコロジーは素晴らしい。全く根拠がないのがエコロジーの信奉。リユースならばまだしも、リサイクルにどれだけのエネルギーが必要かを全く考慮しない妄言。全てをリターナルなどにする体制を取れるならばエコロジーは素晴らしいが、石油からプラスチックなどを作った上でリサイクルするなど愚の骨頂である。
デマゴーグ4:二酸化炭素を出さない原子力は環境に優しい。ここ迄来ると流石に鵜呑みにする手合は減るのだが、被爆したら確実に死ぬ放射線を放出する原子力が化石燃料を燃やすよりも環境に優しいと言うのは単純に二酸化炭素がでるかでないかだけの基準での比較。高速増殖炉などを使えばプルトニウムが無駄にならないから石油が無くなる事を考えたら未来のエネルギーとして有望などと以前は言っていたが、現在の技術では無理な事が分かると今度はMoxなどという混合燃料炉を持ち出す始末。本当に環境を考えたならば全くの無料エネルギー源である太陽光を使うしかないのである。
デマゴーグ4:バイオ燃料は未来のエネルギー。そう間違いなく人口が今の数十分の一に減った未来には有望な燃料だろう。飽食の北半球の人間には理解出来ないかも知れないが、バイオの原料(コーンなど)は南半球では人間の食い物。そんな大事なものを内燃機関の燃料(車など無くても死なないが、食料が無くなれば死ぬ)にするために使うなど悪魔の所業である。

結論:信じている比率が高くなればなるほどデマの度合いは高くなる。何故ならば、”そんな事は嘘だ”と言う人間が出てきても誰一人真面目に検証しなくなるからだ。現に地球温暖化問題の時に誰も二酸化炭素の大気濃度の事など言わないじゃないか。排出される二酸化炭素の多くは水に溶けてしまう(二酸化炭素は重いので一番低いところに溜まり、非常に水に溶けやすい)のに、大騒ぎする。それでいてバイオ燃料のためにアマゾンのジャングルが焼かれていることを全く問題にしない。どう考えても支離滅裂なのだ。要は経済が絡めば科学的根拠などどうでもなると言う話なのである。

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