木曜日, 7月 20, 2006

天皇と靖国参拝

 富田朝彦元宮内庁長官のメモを巡って昭和天皇の靖国参拝に関する話で騒ぎが起っているが、果たしてこのメモは本物なんだろうか。確かに当時ドイツやイタリアにいて三国同盟を結ぶ上で大きな働き(悪い意味で)をした松岡、白鳥両名に対して良く思っていないことは間違いないだろうが、戦犯として処刑されるのは明らかにおかしいと思われる広田弘毅なども含めて、一緒くたにA級戦犯が祀られたからと言うのはどうも疑わしい。

 大体東京裁判自体、何度もいっているように俺は戦犯だと言っていた石原莞爾を起訴しなかった(膀胱ガンだったから?なんて言わないでね)り、全く辻褄が合わないものである。もちろん今回のメモの真意がA級戦犯判決ではなく日本を敗戦へと導いた責任をという意味でいっているのならば多少は話は別である。つまりA級戦犯の中にそう言う人物がいるからと言う意味ならばわかるということだ。

 もしも本当に言葉通りであると言うのならば、天皇の替わりに絞首刑になった人々は余りにも浮かばれないことになる。ポツダム宣言を拡大解釈して無条件降伏した事になったり、サンフランシスコ条が結ばれて戦争が終わった(ここで軍事裁判の効力は無くなるから、大急ぎでA級戦犯は吊るされたのだ)にも関わらず、A級戦犯の汚名が独り立ちしてしまうのは以上なのである。

結論:天皇が独伊よりも英米派であったことは昔から明らかだが、民主的に戦争をおこなったのならば国民全員に責任があるし、そうじゃなかったと言うのならばそれを止めなかった天皇の責任は重い筈で、A級戦犯だけを責めるのはやはり筋違いである。でもそこまで言うかな?捏造じゃないの?

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