木曜日, 1月 05, 2006

価格競争の呪縛

 新技術のプライスリーダーになりたかったSONYはまたそのチャンスを失ってしまった。他でもない次世代DVDプレイヤーである。東芝が低価格(6万円代)で発表したため、はるかに高コストであるBD(ブルーレイ)の価格を下げざるおえなくなってしまった。これでPS3の価格はとんでもなく低く為ざるおえなくなった訳だ。

 じゃあどうやって利益を出すのだろう。既にフラット・テレビは松下やSharpに価格決定権を奪われ、売れば売るほど利益が減ると言うスパイラルに入っているし、DVDレコーダーでも数は売ったが利益は得られなかった。Walkmanに関しては大手量販店は別にして、通常のDSでは展示さえされずに、ガラスケースに納まっている場合さえある。あとはいつ返品するかだけだろう。

 このように、現在のSONYには価格を決定する力が全くない。東芝の発表に対してBD陣営の雄である松下は沈黙を守っている。本来ならば松下もBDを大々的に発表してくれれば勢いもますのであろうが、それをされるとSONYの優位は無くなってしまう(今のSONYは石油ファンヒーターで窮地に立たされた松下にさえ勝てない)ために、先陣を切らせることは無いのだ。しかし、松下はSONYが破れても後だしじゃん拳で漁夫の利を得る可能性が高い。明日から始まるCES(ラスベガス)で松下が大きな発表をするかもしれないが、どちらにせよ既にSONYは死に体になってしまったのだ。

結論:BDは標準になるかもしれないが、SONYがトップをとることはない(そんなことをしたら潰れてしまう)。ここは恥を忍んでライセンサーに徹することだろう。SONYの規格が勝つこととSONYが勝つことは全く別問題なのだ。

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